こんにちは。

先日行われた「ワタナベオイスター」の福岡合同セミナー。

今回の講演の内容の中心は「活性酸素を消去する新たな方法」についてでした。

体の中の過剰な「活性酸素」を消すためには、2つの方法があります。1つは「活性酸素を消す酵素の働きを高める方法」、そして「抗酸化物質を体に取り入れる方法」です。

今まではその2つの方法しか分かっていませんでしたが、3つ目の方法「間接的抗酸化物質(Keap1-Nrf2経路)による消去」があることが分かりました。つまり「抗酸化酵素の産生を指示し、活性酸素を消去する方法」です。

通常では「Keap1」が「Nrf2」を制御しているのですが、「酸化ストレス」や「抗酸化剤」が「Keap1」を刺激して「Nrf2」が核内に移動し、抗酸化剤応答遺伝子である「ARE」に結合すると、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)やGSHーPx(グルタチオンペルオキシダーゼ)などの「抗酸化酵素」が発現するのだとか…。つまり、「抗酸化物質」が「Keap1-Nrf2経路」を利用して「抗酸化酵素」出させている…ということで、「直接的」にも「間接的」にも過剰な「活性酸素」の消去に働いている…ということになります。

食品の中に含まれる「抗酸化物質」として、クロロゲン酸(コーヒー☕)、ロスマリン酸(ローズマリー)、がリック酸(茶🍵)、リコピン(トマト🍅)、イソリクイリチゲニン(甘草)、シアニジン酸(ブルーベリー)、スルフォラファン(ブロッコリー芽)、クルクミン(ウコン)、ケルセチン(タマネギ)、DHMBA(オイスター)などがあります。

「抗酸化物質」の中にも「Keap1-Nrf2経路」を活性化するもの(直接的+間接的or間接的のみ)と活性化しない(直接的のみ)があるようです。その中で、直接的にも間接的にも抗酸化作用を有するのがイソリクイリチゲニン(甘草)、クルクミン(ウコン)、ケルセチン(タマネギ)、DHMBA(オイスター)なのだとか…。

「抗酸化物質」を比較する場合、抗酸化物質が電子を与える量を数値化した「ORAC値」、細胞毒性と関係する「細胞生存能」、そして「Keap1-Nrf2経路」で判断するそうですが、その中で試験した場合、最も優れているものがDHMBA(オイスター)であることが明らかになったとのこと。

オイスターに含まれる抗酸化物質のDHMBA…というのは、3、5-dihydroxy-4-methoxybenzyl alcoholという物質で、今まで「CG7」や「E6」と言っていたものの一般名で、DHMBA(ディーバ)に統一されたようです。

オイスターの抗酸化作用は凄いんだな…と感じた今回の講演でした。