こんにちは。

人間にとって絶対欠かすことのできない栄養素の1つであるタンパク質は、胃や腸で消化酵素によってアミノ酸まで分解され、吸収されます。

ところがタンパク質やアミノ酸の一部は、腸内に棲む大腸菌やウェルシュ菌、ブドウ球菌といった腐敗菌の作用によって、アンモニア、アミン、フェノール、インドール、スカトール、硫化水素といった有害物質を生成することが明らかになっています。

これらの有害物質は、血管を拡張させて血圧を下げたり、逆に収縮させて血圧を上昇させたり、あるいは白血球を遊走させ炎症作用を引き起こしたり、また中には発ガン促進性をもっているものもあります。

人間の体はこうした有害物質に対する「解毒機構」を備えているのですが、生成される有害物質が多いと「解毒機構」に負担がかかり過ぎ、またその一部は体を駆け巡り、それが度重なることによって老化が促進されていきます。

一方、ボクたちが生きていく上で欠かすことのできない「善玉菌」も腸内には棲んでいます。その働きは、ビタミンを合成したり、消化吸収を助けたり、あるいは病気に対する抵抗力をつけたりと非常に多彩、そしてそのような「善玉菌」の代表が、乳酸菌、酪酸菌、酢酸菌、酵母菌です。

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ボクたちの腸内には100の種類以上、100兆個もの腸内細菌が生息していると言われています。そして「善玉菌」「悪玉菌」以外にも、状況次第で善玉にも悪玉にもなりうる「日和見菌」の3つのグループに分類されます。

そんな腸内細菌は叢(くさむら)のように群がっていることから腸内細菌叢、あるいは腸内フローラ…と呼ばれており、その割合が「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7」なのが最も健康的だと言われています。

腸管には免疫系の最大の防御システムがあり、腸内で乳酸菌を中心とした「善玉菌群」と、ウェルシュ菌、大腸菌を中心とした「悪玉菌群」が抗争を繰り返し、どちらが優勢かによって健康状態が決まりますが、特に割合の多い「日和見菌」を味方につけることが大事になってくるわけです。