こんにちは。

明日20日から宮崎駿監督の最新作「風立ちぬ」が劇場で公開されます。実在の人物がモデルとなった初めてのスタジオジブリ長編作品だという事です。

でも、宮崎作品の中では、ボクはファンタジーの要素がある作品の方が好きです。

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 この前、鞆の浦に行った事で、もう一度「崖の上のポニョ」を観てみようと思いました。

「崖の上のポニョ」は、海沿いの街を舞台に、「人間になりたい」と願うさかなの子・ポニョと5歳の少年・宗介の物語です。

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でも、「崖の上のポニョ」といえば「大橋のぞみちゃん」のインパクトが強すぎて、ストーリーをあまりよく覚えていなかったので、ストーリーの復習と、映画の中の景色と鞆の浦の景色とを見比べてみるという目的で観てみる事にしました。

作品の風景は、宮崎駿監督のイメージの中で作られたものなので、実際には存在しないのですが、何となく歩いてみた景色に見えてきました。

宮崎駿監督はこの「鞆の浦」に長期に滞在し、構想を練ったようです。そこで生活したからこそ出来たシーンもあると思います。

映画の中で出てくるスーパーマーケット「スーパー2TOMO」は、外観が「セルコ鞆店」というスーパーに似ているのと「TOMO(鞆)」という名前になっています。また、フジモトが作っていた命の水は「保命酒」という鞆の浦の薬味酒がモチーフではないかと…。このように、景色以外にもヒントとなるものを入れているように思います。

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以前NHKの番組で、「鞆の浦埋立て架橋計画問題」が取り上げられていました。この計画は港の両岸を埋立てと橋梁によって結び、同時に下水などのライフラインや近代的港湾施設や公園などの整備も行い地域活性化を図るものでしたが、景観保護などから計画に反対する住民との間で裁判となっていました。一審判決では、瀬戸内の歴史的な港町、鞆の浦の港の景観保護のため、埋め立て免許を差し止める判決が出ました。ちょうど判決が出たのが「崖の上のポニョ」が公開された時期でもあり、注目されていました。宮崎駿監督のこの映画が判決に大きく影響したのではないかと思います。

「鞆の浦」のキレイな町並みを、昔ながらの景観を守っていただきたいと思います。