こんにちは。

昨日の閉店後、中医皮膚病IP講座がありました。

皮膚病IP講座とは、インターネットを使っての皮膚病の勉強会。全国の薬局の、皮膚病の事例検討会…といった様なものです。

今回はボクの症例発表で、アトピー性皮膚炎のご相談の発表をさせていただきました。その症例をもとに、今回は中医師の劉桂平(りゅうけいへい)先生が最終的に治療方針や漢方処方のアドバイスしてくださいます。

主訴は痒み…。アトピー性皮膚炎の出やすい「肘の裏」が特にひどく、首や背中に痒みがあります。掻きむしるため、キズになっていて、夜も痒みで起きてしまう…という状態でした。

病院でステロイド外用剤をもらわれていたときは、塗ると症状が治まるけれど、繰り返す…。そのうちステロイド外用剤をつかいたくないと、ご相談に来られる前に1年悩まれていました。

今年に入ってからのご相談で、今は内服とスキンケアと養生で、痒みのレベル、範囲が減ってきて、掻く頻度も減りました。夜も起きない日も増えて、皮膚症状も改善に向っています。

ボクは、アトピー性皮膚炎のベースに「バリア機能の破綻」と「ドライスキン」があると考えています。炎症の強いときには「熱」が絡んでいるので、熱を取る漢方薬が必要ですが、同時にバリア機能とドライスキンの改善も考えていかないといけません。

それに、スキンケアで「仮の柱」を建てることで皮膚を保護することも大切だと思います。…というのは、熱を取ったり潤したりする漢方薬を使っても、改善には一定の時間がかかるからです。一定の時間…というのも皮膚の状態、ステロイド外用剤のランクや使用期間、生活習慣によっても効果は変わってきます…。

それでも、漢方薬とスキンケアを上手に取り入れることで、皮膚の症状の安定につながってくると思います。