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「血熱(けつねつ)」に対する「涼血(りょうけつ)薬」

こんにちは。

中国では「涼血(りょうけつ)法」は、皮膚科、婦人科、外科などによく利用される治療法です。

日本では「歴史的に傷寒論の影響が大きく、涼血の概念があまり重要視されていない…」ということもあり、案外つかわれていないようです。

特に皮膚病の分野では、「涼血薬」が有効であると思います。

赤い発疹は体内に熱がこもっていることをあらわしていて、急性期の症状です。西洋医学の「炎症」にあたります。アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などの急性期以外にも、ニキビや吹き出物でも見られます。このような赤い発疹は、たとえて言うなら「家の中で火が燃え盛っている状態」であり、何よりも火を鎮めることが優先されます。

場合によっては出血傾向があり、鼻血、血尿、血便、皮膚に赤いあざができやすい。月経が早まったり、月経量が多く色も鮮やか。目の充血や、口渇、便秘などにあらわれることがあります。

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これらは「血熱(けつねつ)」の症状と考えられます。そして、この「血熱」を抑える漢方薬としては「清営顆粒(せいえいかりゅう)」があります。

「清営顆粒」の成分は「生地黄(しょうじおう)」「赤芍薬(せきしゃくやく)」「牡丹皮(ぼたんぴ)」「山梔子(さんしし)」「黄芩(おうごん)」「大黄(だいおう)」の6種類。

これら生薬には、そのはたらきが現代の薬理研究でも明らかになっています。

生地黄
ステロイド剤による血中コルチゾール濃度の低下に拮抗し、副腎皮質の萎縮を防げる。また、血糖値を下げ、止血、抗炎症作用もある。実験性関節炎へのある程度の抑制作用と抗アレルギー作用が認められる。鎮静、利尿、抗ガン作用も…。

牡丹皮
実験により、牡丹皮は抗菌、抗ウイルス、消炎解熱作用、および鎮静、降圧作用が認められている。また、牡丹皮は抗アレルギー作用があり、マスト細胞のヒスタミンなど化学伝達物質の放出に拮抗する。実験性関節炎、実験性アトピー性皮膚炎への抑制作用が認められる。

赤芍薬
冠状動脈を拡張し、心臓を保護する作用がある。また、抗菌、抗ウイルスの効能を持ち、抗炎症、鎮静、解痙、抗ガンなどの作用がみられ、ストレス性胃潰瘍に対して改善する効果も認められる。なお、T細胞の活性を抑え、Ⅳ型アレルギー反応に拮抗し、アトピー性皮膚炎の動物モデルに対し抑制効果も。

山梔子
肝臓を保護、利胆、鎮静、抗炎症、抗菌、降圧などの作用が認められる。

黄芩
抗菌、抗ウイルス作用があり、また解熱、鎮静、利尿、利胆、降圧、抗炎症が認められる。さらに、抗アレルギー作用がみられ、IgEと抗原の結合、および肥満細胞の化学伝達物質の放出に拮抗し、Ⅰ型アレルギー反応を抑える。抗ガン作用の報告も…。

大黄
瀉下作用以外に、潰瘍を改善することができ、肝臓を保護し、利胆作用が認められる。さらに、抗炎症、抗菌、解熱、利尿などの作用がある。また、大黄は血糖値、血中の脂肪質を抑える作用がある。活血化瘀と止血…という双方向性調節作用があることも報告されている。DNCB(2,4-ジニトロ-1-クロロベンゼン)によるⅣ型アレルギー性反応を抑制できる。なお、血中BUN(尿素窒素)を下げ、腎臓を保護できる。フリーラジカルを抑え、抗老化作用も報告されている。

「血熱」は中医学での臨床上大きな分野であり、多くの疾患…内科の発熱性疾患、皮膚科疾患、婦人科疾患にも多く見られるようです。

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