こんにちは。山一薬局立小路店の岡村祥平です。
中医学の中で、瘀血という言葉がよくつかわれます。
血液が流れにくくなったり、つまった状態を、中医学では「瘀血」といいます。
ご存知のように、血液は血管を通って、体のすみずみまで酸素や栄養を送り届け、また老廃物を運び出すという大切な役割を果たしています。この流れがスムーズにいかないと、各組織はダメージを受け、さまざまな病気を引き起こします。
中医学には「瘀血は百病の源」というコトバがあります。これは誇張でもなんでもなく、中国の資料によれば、瘀血と何らかの関係があるとされる病気は414種類にものぼると言われています。
特に、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞など、血液が固まって流れにくくなった事による病気ですから、瘀血が原因です。
心臓に送られる酸素が6時間絶たれると、心臓の細胞は壊死してしまいます。そして二度とは再生はきかないのです。脳にいたっては、たった3分間酸素供給が絶たれただけで、永久に損傷を受けてしまうんですよ。
このように、瘀血はとても怖いもの。でも、瘀血の有無のチェックをすることで、病気の有無や兆候を知ることが出来ます。
瘀血の三大サインは「痛む」「しこる」「黒ずむ」です。
瘀血の判定法としては、、
「舌」…舌の色が暗赤色または紫色のシミがある。裏側の静脈が暗紫色に腫れている。
「痛み」…胸に刺すような痛み、あるいはしめつけるような痛みがある。関節痛がある。手足がしびれる。
「内臓」…内臓にポリープや腫瘍がある。
「血管」…唇が紫っぽい。腹や足の静脈が浮き出ている。
「痔」…痔がある。タール状の黒便。
「生理」…生理痛がある。月経の色が黒ずんでいたり、レバー状の塊が混じる。
「皮膚」…顔色がどす暗い。歯茎が暗赤色。皮膚がザラザラ(サメ肌)。目にクマができる。シミ・ソバカスが多い。アザができやすい。
「頭・肩」…肩や首筋がこる。手足が冷える。頭痛。
…チェックしてみてください。
瘀血を治療する方法を、中医学では「活血化瘀(かっけつかお)」と言います。汚れてドロドロになった血液をサラサラにして、流れをスムーズにするわけです。
「活血」とは文字通り、「活き活きとした血にする」ということ。血行を促進し、体のすみずみにまで酸素や栄養を運び、老廃物を取り除くという、血液本来の生理的な働きを取り戻すことをいいます。
数ある漢方薬の中で、すぐれた活血化瘀薬として古代より用いられた生薬に「丹参(たんじん)」があります。丹参には①血管を拡張し、血流を増やす作用、②血圧を下げる作用、③血栓形成を防ぐ作用、④血液粘度を下げる作用、⑤血管を若く保つ作用、⑥抗酸化作用、の6つの薬理作用があります。
この丹参を中心に調合された「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」は頭痛、肩こり、手足の冷えなどの軽い症状から、動脈硬化、高血圧、心臓病などの瘀血全般の症状の改善につかわれます。しかも、この冠元顆粒、飲んでからの効き目も早いんです。飲んで38分で効果が出る事がマウスの実験で分かっています。「漢方薬は長く飲まなくては…」と思ってらっしゃる人も多いと思いますが、即効性のある漢方薬もあるんです。もちろん、続けることで「未病(病気の一歩手前)」も予防することが出来るんです。
瘀血になる原因は一人一人違います。ただ、生活習慣病が深刻な問題となっている今日では、血栓を作らないようにする予防策が大切です。健康で生涯現役をつづけるため、冠元顆粒を活用していただきたいです。