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周期調節法の変化応用

こんにちは。

陳志清(ちんしせい)先生の基調講演でお話された「不妊症:成功率を高める周期調節法の極意」。

「周期調節法」は月経周期を「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4期に分けて、それぞれの特徴に応じて薬を使い分け、月経周期を整える方法です。

基本的には「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の全てにおいて「養血調経」、さらには「月経期」には「温陽理気活血」、「卵胞期」には「滋陰益精」、「排卵期」には「滋陰温陽、活血促排卵」、「黄体期」には「温補腎陽」という治療原則をもとに月経周期を整えていきます。

加えて、「高齢不妊」「ホルモン治療を受けている」「基礎疾患がある」などのケースも対応する必要が出てきます。

ケース1:
35歳以降の高齢不妊

女性は35歳から徐々に生殖機能が低下してきます。

卵巣機能の低下は「E2減少」「FSH上昇」へとつながります。症状としては、月経量が少ない、排卵が早い、オリモノが少ない、基礎体温が高くなる、イライラする、不眠やほてりなどです。

中医学では「腎精不足(じんせいふそく)」「陰虚火旺(いんきょかおう)」「心腎不交(しんじんふこう)」の症状であると判断し、その対応が必要となります。そして、それを見越し先手を打つ必要があります。卵巣機能の低下を食い止める…ということがポイントになります。

ケース2:
ホルモン治療を受けている場合

①カウフマン療法
カウフマン療法は不足しているホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)を補い、規則的な月経周期、排卵周期を取り戻すのが目的です。不妊治療の目的としては「卵巣を休ませる」ことです。

エストロゲン製剤を長期に使うときの問題点は「瘀血になりやすい」…つまり血栓ができやすいということ。そして「排卵しない」こと。それには「養血活血」と「補腎」で対応をしていきます。血栓をつくらせないことと、卵巣機能を支えることが目的です。

②排卵誘発剤の使用
クロミッド内服のとき、オリモノが減る、お腹や胸が張る、基礎体温(BBT)が上がることがあります。この状態を中医学では「陰虚陽亢(火旺)」と考えます。

強力なFSH製剤注射を使用する場合、卵巣の腫れ、浮腫、腹痛、口渇、体がダルいなどの症状がでることがあります。この状態を中医学では「痰湿」「瘀血」「気陰両虚」と考えます。

BBTがやたら高いとき、「熱」があるので「陰」を消耗している状態なので、しっかりと「補陰」することが必要。薬を止めなければBBTは下がらないので、その場合は「補陰」をしてサポートが必要です。

③HCG注射(黄体ホルモンの補充の場合)
クロミッドをつかって人工受精する、採卵した後萎縮するから…黄体ホルモンを注射すると妊娠・着床しやすくなる…ということで使用しすぎると、低温期と高温期の差が大きく(0.5℃以上)なってしまいます。または、高温期が37℃以上…こんな状況は中が熱過ぎて着床しない状態です。陰陽のバランスが崩れるので出血も起こります。

ケース3:
基礎疾患がある場合

たとえば橋本病などの「甲状腺機能低下」がある場合は、顕著な陽虚があると考えます。低体温、体がダルい、排卵が遅い、周期が長い、不正出血、何回も流産している…。そんな場合は、低温期から「補気」「補陽」のものを考えます。つまり、体を温め元気をつけることが大切…ということです。

「子宮内膜症」がある場合は、瘀血を考えます。月経痛、排卵痛、卵管の癒着、卵巣チョコレート嚢腫など…の場合には、活血を中心に考える必要があります。つまり、血液の流れをよくすることが大切…ということです。

ケース1~3のように、周期調節法の考え方は、その変化にも対応し、幅広く応用される考え方であるということになります。

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