こんにちは。

ワタナベオイスターの勉強会が博多であり、出席してきました。

今回は「認知症」についてでした。

認知症の初期症状に関する11項目の質問があります。

〇同じことを何回も話したり、尋ねたりする
〇出来事の前後関係が分からなくなった
〇服装など、身の回りに無頓着になった
〇水道栓やドアを閉め忘れたり、後片付けがきちんとできない
〇同時に2つの作業を行うと、1つを忘れる
〇薬を管理してきちんと内服することができなくなった
〇以前はてきぱきとした家事や作業に手間取るようになった
〇計画を立てられなくなった
〇複雑な話を理解できない
〇興味が薄れ、意欲がなくなり、趣味活動などをやめてしまった
〇前よりも怒りっぽくなったり、疑い深くなった

この11項目の中で、3項目以上当てはまると、「認知症の疑いあり」ということになります。

11項目を、家族と本人それぞれ答えてもらった比較実験があります。

発症前は両者に差がほとんどないのに、認知症がすすむにつれてその差が開く…といった結果が出ています。つまり、本人は出来ている…という自覚があるということです。これはとてもデリケートで難しい問題だと感じました。

そんな認知症を発症させる…キーとなるのが「活性酸素」だということが研究により少しずつ分かってきました。

・過剰な活性酸素は、脳内の「アミロイドβ(Aβ)タンパク」を増加させる。
・過剰な活性酸素は、「Aβタンパク」の脳から血管への出口を壊す。
・過剰な活性酸素は、「Aβタンパク」を凝集させ、神経細胞を傷つける。
・酸化された「タウタンパク質」はトゲを持ち神経細胞内の微小管を詰まらせる。

もともと「Aβタンパク」は健康な人でも脳中に普通に作られるタンパク質だし、「タウタンパク質」も微小管を安定させるのに必要なタンパク質です。脳内の過剰な活性酸素の影響を受けることで、悪さをしてしまうようです。

脳は多量なエネルギーを必要とします。ミトコンドリアでエネルギーが作られるときに、副産物で多くの活性酸素が発生します。

ボクたちの体は、この活性酸素を処理するシステムが備わっていますが、上手く処理できなくなると、脳内で栄養素を運ぶ運ぶ管を詰まらせ、管の通り悪くする…。そうなると、脳に栄養が届かなくなり、脳細胞は死滅し、「物忘れ」「何も興味が湧かない」…などの症状としてあらわれる…というものです。

不眠症、睡眠不足、精神的ストレス、糖尿病は脳内で活性酸素が多量に発生します。糖尿病に関しては、アルツハイマー病の発症リスクが4.6倍高い…という報告もあるそうです。つまり、これらは乱れた生活習慣によるものとも考えられます。

それらを含め、過剰な活性酸素を上手に処理してあげることが、ポイントだということです。