こんにちは。

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第21回高円寺塾同窓会の1日目の特別講演として、陳志清(ちんしせい)先生による「中医診断学講座-問診のコツと弁証について」を聴講しました。

中医学の肝(きも)となるのは「弁証論治(べんしょうろんち)」ですが、弁証の根拠となるのが「四診(ししん)」からの情報です。

「四診」とは、「望診(ぼうしん)」「切診(せっしん)」「聞診(ぶんしん)」「問診(もんしん)」のことで、

「望診」は、視覚によって集める情報を収集。
「切診」は、患者さんの体に直接触れて情報を収集。
「聞診」は、声の調子や話し方、息の仕方、息や体の匂いなどから情報を収集。
「問診」は、現在の症状や病歴、家族歴、生活習慣などを聞くことで情報を収集。

「四診合参(ししんごうさん)」といって、それらの情報を合せることで、正確に情報を把握していきます。

「望而知之謂之神、聞而知之謂之聖、問而知之謂之工、切而知之謂之巧。」という言葉があります。

「望診で全てを理解することができれば神、聞診で全てを理解することができれ聖(聖人)、問診で全てを理解することができれば工(たくみ)、切診で全てを理解することができれば巧(たくみ)」…という意味です。

つまり、神の域にも、聖人の域にも達していないボクたちが出来ることは、「望診」や「聞診」とともに、「問診」でいかに有益な情報の収集できるか…にかかっています。

一般的に「問診」の内容としては、

一般項目:氏名、年齢、性別、身長、体重、職業、婚姻の有無など
主訴:最も苦しい(治したい)症状
現病歴:現在に至るまでの疾病の経過
既往歴:生活歴、家族病歴
現症状など

中国では「問診」のポイントを歌にした「十問歌(じゅうもんか)」があります。「一問寒熱二問汗、三問頭身四問便、五問飲食六胸腹、七聾八倶當辨、九問舊病十問因」。

「寒熱の問診」「汗の問診」「疼痛の問診」「頭・目・耳の問診」「胸腹部の問診」「飲食・口味の問診」「大便・小便の問診」「睡眠の問診」なども、症状以外にも聞くべきポイントである…ということです。

また、先入観をもって「問診」するべきではない…ということもお話されていました。

陳先生は「10人の男性よりも1人の女性、10人の女性よりも1人の小児」という中国の諺を紹介されました。それだけ、女性や小児の「問診」や「弁証」が難しい…ということを意味します。

女性の場合は月経、妊娠、出産などがあるから。小児の場合は詳しく話ができないから…だそうです。

女性の場合、「月経」「帯下(おりもの)」「妊娠」「出産」の「問診」は必須項目であるそうです。「月経問診」のポイントは「期」「量」「質」「色」ですが、より細かく聞く必要がある…とおっしゃっていました。

つまり、ボクたちが正常だと思っていることと、お客様が正常と思っていることが違うことがあるからです。

たとえば、「月経」があって周期が乱れている場合は正常ではありませんが、「一応月経があるから正常…」と思っている人は、その状態を「正常」と答えるかもしれません…。そこに、「問診」の難しさがあります。

陳先生の実際の症例を、「問診」のポイントとともに紹介されました。

今回、陳先生には「問診のコツと弁証について」を婦人科中心にお話しいただきました。陳先生、ありがとうございました。