こんにちは。

2015年のノーベル賞は、「生理学・医学賞」に北里大学・特別栄誉教授の大村智さん、「物理学賞」に東京大学の梶田隆章さんが受賞されました。これにより、日本のノーベル賞受賞者は合計「24人」となったそうです。

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ご存知の通り、ノーベル賞は「アルフレッド・ノーベル」によって設立された賞です。

ノーベルはダイナマイトを作った人…。ボクの中では「ノーベル→ダイナマイト→ニトログリセリン」…というイメージですが、もともとニトログリセリンは100年以上前イタリアの科学者である「アスカニオ・ソブレロ」によって合成されたものだそうです。

ニトログリセリンは少しの熱や衝撃で爆発しやすい液体であるため、当時は製造工程や運搬中に爆発事故が多発していたそうです。

それを扱いやすいダイナマイト(ニトログリセリンを主とする爆薬)として開発したのがノーベルです。

そんなダイナマイトは炭鉱やトンネル工事などで使用されていましたが、その後は戦争の道具にも利用されることに…。

ダイナマイトの開発で多額の富を得ることができましたが、一方でダイナマイトが殺人兵器として利用されていることに悩み、設立したのがノーベル賞。

そこには、「ダイナマイトによって得た全財産で基金を設立し、その利子を人類のために最大の貢献をした人たちに、賞で分配する」…という思いがありました。

ノーベル賞には、遺言に沿って設立された「物理学賞」「平和賞」「生理学賞」「医学賞」「文学賞」「科学賞」とノーベルの死後に作られた「経済学賞」の6つの部門ですが、そこに「数学賞」がないのは、数学者に彼女をとられたからだと言われています。

偉人でも、そういうとはあるんですね…。

それはそうと、ニトログリセリンは医療にも応用され、「心臓の冠状動脈の血管を広げて心臓の負担を軽減させる」ということで薬としても利用されています。

薬として着目されるキッカケとなったのは、狭心症を患っているダイナマイト工場の従業員が、工場ではたらいているときは心臓発作を起こさないのに、休日には発作を起こす…ということに気付いたことだそうです。

現在、ニトログリセリンは「粘膜から正しく吸収させることにより効果を発揮する」…ということが認められていて、狭心症の発作時に舌下で使用されます。