こんにちは。

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春の社会的ストレスや気候的ストレスの影響がドッと押し寄せて心身ともに多くの負担がかかるこの季節は、お花見など、自然とのふれあいが楽しい頃ではありますが、心や身体の不調を感じやすい頃でもあります…。

春は、身体全体の気(エネルギー)の流れが滞りやすい季節。中医学では、体全体の気の流れを調節する役割を「肝(かん)」が担っていると考えています。

ストレスにより、「肝」の機能が低下してくると、気の流れの調節が上手くいかなくなり、気が滞ります。さらに血や水の巡りも悪くなり、それを上手にさばけないと体の各所に影響が出て来ます…。

目の疲れや肩こり、就寝時のこむら返りやまぶたのピクピク、イライラやプチうつ、全身倦怠感や不眠…など。これらの症状は「肝」からの黄色信号とされています。たとえ検査や数値に異常がなくても、「肝」が弱っていることが疑われるわけです。

これは「蔵象(ぞうしょう)」という中医学の考え方で、「外に現れた現象」から「内臓の状態を知る」ものです。

「肝」は全身を巡る気の流れをスムーズに保つことで「ストレスを発散」し、「胃腸のはたらきを促進」し、「血や水の巡りを良く」するので、このはたらきがちゃんと機能することが大切…。

春は万物が生まれ育ち、人も自然も活発に動き始める時季…。「肝」は春に活発になりストレスを発散する機能をもつ一方、ストレスの影響を受けやすい…という弱点をもっています。

この時期に心と体を健やかに整えておくことは、これから始まる1年を元気に過ごすためにも必要なことだと思います。