こんにちは。

ステロイド外用剤を使っている場合、皮膚症状が軽く見えることがあります。

これは「偽の症状」…。

ですから、皮膚症状に加え、使用しているステロイド外用剤の強さ(ランク)や使用期間、使用頻度などを聞いたうえで判断する必要があります。

「偽の症状」はステロイド外用剤で抑えている状態なので、ステロイド剤を中止すると「本当の症状」が顔が出るのですが、この段階で急にステロイド剤を中止すると、一気に悪化する可能性が十分ありますので、要注意です。

漢方薬で「熱」を取り除きながら、ステロイド外用剤を減らしても悪化しないような状態に徐々に持って行くことをまず始めていくことだと思います。漢方薬を服用することで、徐々に体の中の「熱」を小さくしていくイメージです。

熱感も感じず、乾燥も強くなく、一見すると普通肌に近い状態で、ステロイド外用剤のランクが低いものを長期間使用されている方がいました。

「熱」の状態はそれほど強くない…と判断し、少量の漢方薬を飲んでいただきながら、ステロイド外用剤の使用頻度を減らす方向でスタートしました。赤みが皮膚に出ているわけではないのですが、「痒いから…」とステロイド外用剤の使用頻度が減らない…。

「熱」がそれほど強く感じられない状態でしたが、実際には強い「熱」が体の中にある状態なのが感じられます。炎症をコントロールするには、思い切った量の服用が必要だ…と感じるものでした。

皮膚症状、ステロイド外用剤のランクや使用期間、生活習慣によっても効果は変わってきますが、「軽い」と思う皮膚症状でも、ステロイド外用剤を徐々に減らすことが難しいことがあります。

ただ、漢方薬とスキンケアを上手に取り入れることで、皮膚の症状の安定につながってくると思います。