こんにちは。

昨日の「大どのたんけん」の質問の中で、「カゼ薬は何が一番売れますか?」というものがありました。

そのときは、小学2年生が知っているだろう、有名なカゼ薬(総合感冒薬)の名前を答えました。ここだけの話、その時々で名前は変えたりしますが、どれもテレビCMでおなじみの商品にしています…。

でも、本当は少し違います…。実際は、症状や期間、年齢などを確認し、薬を選択しているからです…。

その時のカゼのタイプを見極めるわけですが、ボクたちは中医学をもとにタイプ分けをし、一番適したものを選ぶようにしています。

その中でも多いと思われるのが、「赤いカゼ(熱・炎症タイプ)」「青いカゼ(冷えタイプ)」「黄色いカゼ(お腹にくるタイプ)」の3タイプです。

◎赤いカゼ(熱・炎症タイプ)
このタイプは、風邪と熱邪が入り込んで風熱タイプ。また、初期のカゼが悪化して発熱につながった場合や、急な発熱につながった場合や、急な発熱を伴うカゼ、インフルエンザなどにかかった場合があります。

選択する薬としては、天津感冒片(てんしんかんぼうへん)、涼解楽(りょうかいらく)、銀翹散(ぎんぎょうさん)、板藍根(ばんらんこん)などです。

◎青いカゼ(冷えタイプ)
このタイプは、風邪と寒邪が入り込んで風寒タイプ。体が冷え、くしゃみや鼻水、寒気、頭痛といった症状があらわれます。

選択する薬としては、 葛根湯(かっこんとう)、麻黄湯(まおうとう)、頂調顆粒(ちょうちょうかりゅう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などです。

◎黄色いカゼ(お腹にくるタイプ)
お腹にくるカゼで、胃のムカつきや食欲不振、腹痛、下痢…といった症状を伴います。このような胃腸のカゼは、体内にたまった「湿(余分な水分や汚れ)」が原因と考えます。

選択する薬としては、 勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)、香蘇散(こうそさん)、五苓散(ごれいさん)などです。

よく、カゼが治ってもセキが残る…というケースが多いです。

「ゴホゴホ」という大きなセキと「コホコホ」という小さなセキ。痰が絡むセキと絡まないセキ。痰の色が黄色い場合と透明な場合。それぞれタイプが違います。

つまり、「カゼ薬は何が一番売れますか?」という質問の答えは、本当はその時々で違うわけです。