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「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」は自己免疫疾患の1つで、難治性の病気とされています。

「掌蹠膿疱症」は、無菌性の膿疱(膿をもった皮疹)と呼ばれる皮疹が掌(手のひら)や蹠(足の裏)に数多く見られるのが特徴です。

症状事態は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。小さな水泡(水ぶくれ)から次第に膿疱に変化しますが、その後、痂疲(かさぶた)ができ、角質がはげ落ちたりします。そして、その後はこれらの症状が混じった状態が続きます。

痒みがある場合も多く、合により胸骨、鎖骨、肋骨や脊椎に関節炎を発生することもあります。

原因として、溶連菌の感染(免疫低下・扁桃腺に問題)が関係している、虫歯や歯周病、歯に詰めた金属に対するアレルギーが原因とされていますが、ハッキリしたことは分かっていません…。そのため、難病・自己免疫疾患とされています。

また、近年では「掌蹠膿疱症」の方は体内の代謝障害が起こっている…ということで、「ビオチン不足」も有力な説となっています。

ビタミンB群の1つであるビオチンは、ブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸の代謝するビタミンで、それに由来する免疫機能に関わっている…と言われています。

そのため、ビオチンが不足すると代謝が上手くいかないことから、皮膚や粘膜、骨が上手く作れない、免疫異常につながる…というわけです。

そもそも、ビオチンは腸内細菌によって充分な量が体内で作られているビタミン…。健康な人ではほとんど欠乏を生じないそうですが、「掌蹠膿疱症」の方では腸内細菌のバランスに異常があり、悪玉菌優位の状態でビオチンがどんどん食べられていることにより、ビオチン不足を起こしていると考えられています。

また、「掌蹠膿疱症」を発病をしている人は既に免疫異常を起こしています…。

ビオチン不足を補うためにビオチン摂取も必要なのかもしれませんが、腸内環境のバランスを良くしないと片手落ちであるということ。ビオチン摂取で一時的に良くなっても再発するのは「腸内バランス」と「免疫バランス」が良くない状態なのかもしれません…。

「掌蹠膿疱症」は皮膚の表面に現れてい問題…という単純なものではなく、体の内側で起こったSOS…ということです。であるならば、皮膚病治療の3本柱である「内服治療」「外用治療と弁証スキンケア」「食養生」が非常に大事であると考えます。