こんにちは。

先日、「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」を購入されたお客様。出産間近のお客様だったのですが、聞けば「婦宝当帰膠」を助産師さんから勧められたから買いに来られたんだとか…。

「婦宝当帰膠」は、1962年の中国北京で発行された「全国中薬成薬処方集」の婦産科・経帯類に記載されている「養血当帰膠」を基に作られた処方です。

「婦宝当帰膠」は甘くて飲みやすいシロップタイプ…。当帰(とうき)、黄耆(おうぎ)、地黄(じおう)、芍薬(しゃくやく)、茯苓(ぶくりょう)、甘草(かんぞう)、川芎(せんきゅう)、党参(とうじん)、阿膠(あきょう)の9種の生薬からなっています。

効能効果は「更年期障害による下記疾患:頭痛、肩こり、貧血、腰痛、腹痛、めまい、のぼせ、耳鳴り、生理不順、生理痛、冷え症」…です。

「華中科学技術大学」による実験では、「血を増やす作用」「体を温める作用」「鎮痛沈痛消炎作用」「女性ホルモン調整作用」「卵巣機能改善・卵胞発育促進作用」「卵巣老化萎縮の予防作用」「子宮内膜の改善作用」「子宮内膜症の軽減作用」「子宮痙れん収縮の緩和作用」「微小循環促進作用」などの薬理作用が確認されています。

特徴としては、

<第1の特徴>
成分の70%を占める「当帰」が血を補い、血を巡らせ、「補血(ほけつ)」「調血(ちょうけつ)」、子宮の発育を促進する。特に子宮収縮の抑制と促進という双方向に調節する働きがあり、そのときの体調によって子宮をゆるめ、血流を増加させて栄養を改善し、あるいは逆に子宮を収縮し、リズムを回復する。

<第2の特徴>
「黄耆」を加えてあることも特徴。疲れを防ぎ、精力の回復のために当帰と黄耆の配合は、非常にいい組み合わせで、黄耆はパワーとエネルギーを補充し、筋肉運動を支配する。

<第3の特徴>
「養血(ようけつ)」「止血(しけつ)」の働きをもった「阿膠」を加えることで、補血の効能を増強しながら出血を止めること。阿膠はロバから取った膠(にかわ)・コラーゲンで、不正性器出血、子宮筋腫による多月経、腸からの出血(便血)、痔出血などを繰り返す、血虚傾向の方の体質の改善薬として使用される。

<第4の特徴>
胃腸の消化吸収を良くする「党参」「茯苓」「甘草」が配合してあること。一般的に貧血の人には鉄剤を投与されますが、鉄剤には、むかつき、胃のもたれ、食欲不振などの「副作用」も少なくないですが、婦宝当帰膠の中の党参、黄耆、茯苓、甘草は胃を丈夫にさせ、腸を整え、消化吸収を助けてくれ、食欲も出て貧血を早く改善する。その上に、党参、茯苓、甘草が「気」を補うことにより補血作用をさらに強める。

中医学では、体に最も大切なエネルギーである「気」、栄養の元である「血」、生命の源である「腎精」が妊娠中、出産時に激しく消耗されると考えます。赤ちゃんを出産されたお母さんは この、消耗された「気」「血」「腎精」を補うことができないと女性ホルモンの働きが低下して老化が早まり、肌荒れ、肌の乾燥、くすみ、しみ、しわ、髪にツヤがなくなる、パサつく、抜け毛が多くなる、うつ病、不眠、更年期になると様々な症状があらわれたりします。

また、「母乳は白い血液」と言われています。乳腺房のまわりには、たくさんの血管が取り巻いていて、その中を流れるお母さんの血液を材料にして、母乳が作られます。 つまり、母乳の材料となる「血」を補うことも、赤ちゃんを育てるのに必要です。

そういったことからも「婦宝当帰膠」を上手に利用されると、産前・産後を元気に過ごすことにつながると思います。