こんにちは。

暑い日が毎日続きます。ウチの薬局も、開店後に店内30℃近くになるんです。掃除をし終わると、汗がジトッと出てきます。なので、掃除の後にはクーラーを入れるんです。クーラーの温度設定は、冷え過ぎないようにしないといけません。

クーラーなどの冷えから、生理痛がひどくなることがあります。

このような生理痛に対して、一般的には鎮痛剤で対処をすることが多いようです。ですが、痛み止めはその場しのぎの治療。習慣性となる恐れもあるんです。

冷えを特別な病気とは考えない西洋医学に対して、中医学ではこれを重要な症状の一つと考えます。そして、いろいろな治療法があるんです。ですから、生理痛を「体質的なもの」とあきらめてはいけません。

中医学には「血を温めることを喜び、寒を嫌う」という考えがあります。血液が体内をスムーズにめぐるためには、血液に一定の温度が必要。

生理中に、クーラーにあたったり、寒い間の薄着、冷たい飲み物を摂り過ぎるなどして体を冷やすと、血液循環が悪くなり、瘀血(おけつ)を生じます。瘀血とは「血の滞り」のこと。「不通則痛(通じざれば、則ち痛む)」という中医理論があって、瘀血は痛みの原因にもなるんです。

冷えからくる生理痛は、「黒っぽい月経」「レバー状の血の塊」「下腹部や腰の冷え」「月経周期の変調」などを伴う事が多いんです。これが子宮筋腫や不妊症の原因となることにも…。

生薬としてはセリ科の植物である「当帰(とうき)」がよく使われます。「当帰」には、血を補い生理を整える作用、血行促進によって痛みを止める作用があります。さらに現代の研究では、子宮の緊張を緩和し痛みを鎮める作用があることも分かっているんです。

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漢方処方では「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」。「婦宝当帰膠」は「生理のリズム」をつける働きもあるんです。実際、生理不順の方に「婦宝当帰膠」を続けて飲んでいただくと、生理痛がラクになったり、2~3ヶ月に1度の生理が28日周期で安定してきたりします。

生理痛は「鎮痛剤で治す」と簡単に考えるのでなく、根本的な改善が必要なんです。