こんにちは。

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上の血圧が180もあり、でも下の血圧は80と低い。これは安心なんでしょうか?

上の血圧(=収縮期血圧)と下の血圧(=拡張期血圧)の差。これは心臓が血圧を送り出す時に生まれる圧で「脈圧」と言います。

例えば、下の血圧が同じ80の場合でも、120/80mmHgの人と180/80mmHgの人とでは、脈圧が2倍以上も違いますよね。

脈圧の大きくなる原因は動脈硬化。特に太い血管の動脈硬化です。

動脈硬化が起こると「血管そのものが硬くなる」「血管の壁が厚くなる」「血液の通り道(血管の内腔)が狭くなる」という3つの変化が出てくるんです。

心臓から血液を送り出す際に大きな脈圧が続くと、太い血管のやわらかく変化する能力が失われる…。そして血管は硬くなるんです。

大きな圧力による血管の細胞の破壊と硬化が、更なる悪循環を引き起こし、細い血管の動脈硬化が進むことになるんです。そして、硬くなった動脈は血液をため込んだり、先の方におし進めることが出来なくなるんです。

脈圧が大きい人は、ある程度動脈硬化がすすんでしまっている人。上の血圧を目安に考える必要があるんです。

血液と接しているのは血管のいちばん内側の内膜をおおっている血管内皮。この血管内皮に血液中の脂肪や悪玉コレステロール(LDL)などのゴミがこびりつくことから血管の老化(動脈硬化)のはじまります。

やがて、こびりついた場所が硬く変化する硝子化、細胞が死んでしまう壊死、石灰のように硬くゴツゴツしたものに変化する石灰化などが起きてしまいます。

血管を硬くする4つの危険因子は「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」などの生活習慣病と「喫煙」です。

動物性脂肪や炭水化物(糖質)の摂りすぎ、運動不足などが続くと、血球成分が変化し、赤血球は膜が硬くなります。血管を通りぬけるために変形する「変形能」が衰えるんです。

血圧は血管が届けてくれるメッセージ。血管を老化させないためにも。常に血流をよくして、血管の健康を保つことが大切なんです。