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免疫反応の抑制に働くPD-1

こんにちは。

広島の「RCC文化センター」で日本生体免疫研究会(日免研)の中国部会研究会があり、行ってきました。

今回は、野田食菌工業の学術の先生による「ガンに対する放射線治療・LEMの最新治験について~分子標的薬・放射線療法/LEMのTreg抑制~」と題したお話でした。

放射線療法、分子標的薬の種類やその特徴についてのものでしたが、特に今回は「PD-1(Programmed  cell  death-1)」を中心にお話しされました。

この「PD-1」は「CTLA-4」とともに、特定のタンパク(リガンド)と結合することにより、活性型のT細胞の働きを弱める働きをもつ、抑制型の免疫調整シグナルを活性化させるもの。

もともと免疫システムでは、ボクたちの正常細胞を免疫反応から保護するために一連の「チェックポイント」があります。カギとなる免疫チェックポイントは「PD-1」に「PD-1リガンド」が結合したときに起こり、T細胞の活性が抑制され、活発な免疫反応が妨げられます。

この機構は、ガン細胞に対しても同様に働いています…。

ガン細胞を「非自己」と認識して、これを攻撃するためにT細胞が活性化しますが、そこで「PD-1リガンド」をもったガン細胞と接触すると、「PD-1」とリガンドが結合することにより、免疫シグナルは抑制され、T細胞はガンを攻撃できなくなってしまうのです。これがガンに対して、体の免疫が充分に機能しない大きな原因だそうです。

なので「PD-1」に対する抗体を作り、「PD-1」に蓋をしてガン細胞のリガンドとの結合を阻止することができれば、より免疫細胞はガン細胞を標的として攻撃し続けます。「PD-1」阻害による効果的なガン免疫の成立となるわけです。

「PD-1抗体」である「ニボルマブ」が2014年7月に承認され、免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」として大きな話題となりました。

新しい作用機序として注目されていて高い奏効率を示している「ニボルマブ」ですが、プラスの面ばかりではありません…。疲労感、食欲不振…などの一般的なものに加え、非特異的に免疫反応を増強することにより起因する免疫学的な副作用が報告されているそうです。特に、もともと自己免疫疾患を有する患者さんは増悪リスクが高くなるようです。

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