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女性の10人に1人がかかっている…と言われる身近な病気「貧血」。

「貧血」は全身が酸欠状態になってしまう病気で、全身に酸素を運ぶ赤血球やヘモグロビンが基準値よりも減ってしまう状態。生理によって毎月血液を失う女性にとって身近な病気というわけです。

一般的な「貧血」は鉄分の不足による「鉄欠乏性貧血」で、疲れやすい、めまいや立ちくらみがする、少し動いただけでも息切れする…といった症状がみられます。

中医学では、このような状態を「血虚(けっきょ)」と考えます。「血虚」とは、簡単にいうと「血」が不足して全身に十分巡らなくなる状態のこと…。

「血」は体を巡って栄養素や潤い、酸素などを届ける、体を温める、精神を安定させる…といった役割を果たします。

なので、「貧血」と「血虚」は一見同じような症状ですが、中医学では検査の数値でなく、症状や体の状態から判断することが特徴です。

「血」は全身を巡って臓器や細胞に栄養を届けるので、「血」が不足して働きが低下すると、疲労や立ちくらみ、動悸、息切れなどの症状が現れますし、冷えを感じることもあります。

また、「血」には体を潤す成分が多く含まれているので、「血」が不足すると潤いもなくなり、皮膚や目の乾燥、髪のパサつきなどが気になります。

「陰」の要素である「血」は、イライラやストレスを静める働きもあるため、「血」が不足するとストレスの影響を受けやすくなり、情緒の不安定、睡眠障害に悩まされることも…。

そのため、たとえ検査値が正常であっても、顔や唇の血色が悪い、皮膚が乾燥している、髪にツヤがない、精神の不安定…といった症状があれば、「血虚」の状態と考え、それに対する改善を行う必要があると考えます。

無理なダイエット、朝食抜き、偏食少食、また生活の不規則などは「血虚」に結びつくので、毎日を健康に過ごすためにも、バランスよく栄養を摂ることに心掛け、上手に漢方薬や自然薬など利用されるといいと思います。