こんにちは。

先日、山口市薬剤師会で「脱水・熱中症」についての勉強会がありました。

ボクたちの体にとって大切な水…。そんな水には「栄養素や酸素を運ぶ」「老廃物を排泄する」「体温を調節する」「体の様々な機能を維持する」…という役割があります。

年齢、性別、体型により体に占める水の割合は変わってきますが、大人で約60%だと言われます。

健康な人の1日分の水の収支…「水の収入」が約2000ml、「水の支出」が約2000mlで入った分が出て行く計算です。

「水の収入」の内訳は「食事から摂る水」約1000ml、「飲料水から摂る水」約1000ml。「水の支出」の内訳は「皮膚や呼吸から失われる水(不感蒸泄)」約1000ml、「尿・便・汗」約1000mlです。

「脱水」とは、「水の収入」よりも「水の支出」が上回った状態のこと…。これからドンドン暑くなり「不感蒸泄」や「汗」などで「水の支出」が増えていくので、注意が必要になってきます。

特に高齢者は脱水症状になりやすい…と言われます。その理由として「体の水分量の減少」「水分や塩分の不足」「嚥下機能の低下」「感覚機能の低下」などの収入の減少、「腎臓機能の低下」「薬剤による影響」などの支出の増加が挙げられます。

「体の水分量の減少」として、水分の多くは筋肉に含まれているため、年齢による筋肉の減少が水分量の減少につながるそうです。

また「腎臓機能の低下」では、高齢者の場合、尿と一緒に体内の毒素や老廃物を排泄するのにより多くの尿量が必要となるためだそうです。

昔、ボクたちが小さかったころ、これ程暑かった…と感じませんでした。

1970年代の真夏日(最高気温が 30℃以上)が44日、猛暑日(最高気温が 35℃以上)が1日、熱帯夜(夜間の最低 気温が25℃以上)が16日。

2000年代で真夏日が53日、猛暑日が13日、熱帯夜が30日…2010年に至っては真夏日が71日、猛暑日が13日、熱帯夜が56日。

実際に日本の平均気温は年々上昇しているわけです。このまま行くと、2100年の天気予報で「山口・晴れ・最高気温43℃」という未来が待っています…。

ボクたちは汗をかき、体温を一定に保っていますが、「脱水症」に加え「体温調節機能低下」が重なることで、「熱中症」は引き起こされるとのこと。特に糖尿病、高血圧、心疾患、腎不全、精神神経系の疾患…のような基礎疾患を持っている人は注意が必要です。

「熱中症」を予防するための指数として「WBGT(暑さ指数)」があるのですが、キーとなるのが①湿度②輻射熱③気温…。「気温が高い」「湿度が高い」「風が弱い」「熱いものがそばにある」「日差しが強い」「照り返しが強い」…という条件は「WBGT」が高くなる環境です。

「WBGT」31℃以上(危険)、28~31℃(厳重警戒)、25~28℃(警戒)、25℃未満(注意)…と区分されるようですが、31℃以上になると、高齢者においては安瀬状態でも「熱中症」が発生する可能性が大きいそうです。

この「WBGT」は「教えて!かくれ脱水委員会」のホームページでお住いの地域ごとに見ることができます。

トップページの赤枠のところをクリックすると…。

地域を細かく指定することができます。ちなみに、今日の山口の「WGBT」は3時が24.3℃、6時が24.9℃、9時が26.1℃、12時が31.0℃、15時が32.0℃、18時が29.0℃、21時が27.0℃、24時が26.0℃だそうです。これで見ると、12時~16時くらいの外出はなるべく控えた方がよさそうです。

そんな便利なアプリがありますので、外出されるときの参考にされるといいかもしれません…。

「熱中症」にならないように、推奨されているのが「経口補水療法」…。自分で作ることもできますが、結構マズイそうです。

その「経口補水液(ORS)」の代表に、「オーエスワン」があります。所ジョージさんのCMでご存知の方も多いと思います。

「ポカリスエット」とどう違うのか…。水分、電解質(塩分)、糖分(ブドウ糖)の配合量が違うそうです。

「ポカリスエット」はカロリー補給…という意味合いがあるので糖分の量が多い、「オーエスワン」は素早く吸収(水よりも3倍速く吸収)させるため、「ポカリスエット」に比べて塩分が多く、糖分が少ないそうです。

それなら、美味しい「ポカリスエット」を薄めて、塩を足せば「オーエスワン」に近いものができるのか…という意見もありますが、バランスの問題もあるので出来上がったものを飲んだ方が良さそうです。最近の「オーエスワン」は味が改良され、美味しくなっているそうです。

今度、自転車部🚴があります。炎天下☀の中を走ることになりそうです。「熱中症」にならないように、「WGBT」を確認し、水分補給をこまめに行おうと強く思いました。