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中医学と日本漢方…解釈の違い

こんにちは。

中医学の中でよく使われる言葉に「陰虚(いんきょ)」があります。

「陰虚」とは、体の「陰分(体液や血液)」が不足して、体の潤いが足りない状態をさします。

水は「陰陽」の「陰」に属し、体の陰陽のバランスを保つために「体を潤し、熱を冷ます…」という重要な役割をしているのですが、水が足りなくなると、相対的に陽(機能)が亢進した状態となり、熱が表れることがあります。車に例えると「オーバーヒート」した状態です。

症状としては、手足のほてり感やのぼせ感、口渇などの虚熱症状が見られます。

これに対して、日本漢方での「陰虚」は「陰証+虚証」…つまり、冷えの症状があり、なおかつ体質が虚弱な状態のことを指しているそうです。「陰証=寒証」「虚証=虚弱体質」という解釈のようです。

中医学では「陰虚」は「陰分が不足することで、相対的に陽気が有余になるので熱を持ちやすい状態」、日本漢方では「冷えていて虚弱な状態」を指しています。つまり、中医学では「体液不足」を、日本漢方では「エネルギー不足」を「陰虚」と呼んでいるわけで、全く意味が反対です。

当然「陰虚」に対する解釈が違うので、中医学では対しては「体液を増やし、虚熱を取る」漢方薬で対応しますが、日本漢方では「体を温める作用のある」漢方薬で対応します。

また、「虚証」「実証」の解釈も中医学と日本漢方で違うようで、日本漢方では、体力・体質や病気に対する反応の強さで「虚実」に分類するのに対し、中医学で考える「虚実」は正気(抵抗力)と邪気の力関係に基づいています。

「体力が落ちている…」「抵抗力がない…」のような正気(抵抗力)不足の状態が「虚証」です。それほど強くない邪気に簡単に負けてしまい、病気にかかりやすくなります。

一方、健康で体力がそれほど落ちていない状態で、強力なウイルスに感染したり、急激に冷えたりすると、邪気の強さに負けてしまいます。このような病邪が過剰になって起こる状態が「実証」です。

中医学と日本漢方…同じ漢方ではありますが、言葉の違いからも分かるように、解釈にも違いがあるようです。

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