こんにちは。

乾燥の季節…「皮膚が痒くて掻きむしり、出血した」「かかとのひび割れがひどくて歩けない」など肌トラブルが多くなる時期でもあります。

皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層で構成されているのですが、表皮の外側は皮脂膜で覆われ、角質層とともに水分蒸発を防いで肌の潤いを保ち、細菌やアレルギーの原因物質などの外的刺激をはね返す「皮膚のバリア機能」を担っています。

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「乾燥」や「こすり過ぎ」でバリア機能が衰えると、角質層がめくれ上がり皮脂膜も減少…。さらに「バリアが壊された!」という信号で、本来は表皮の下にある痒みを感じる神経が角質層近くまで伸び、刺激に敏感になります。そして、細胞やアレルゲンの侵入によっても神経が刺激され、強い痒みを覚えるように…。

水分が蒸発して肌の乾燥が進み、炎症🔥を引き起こして皮脂欠乏症湿疹の発症や、アトピー性皮膚炎の悪化を招くという悪循環に陥ってしまいます。

特に注意が必要なのは「入浴時」🛀。

皮膚バリアを構成する重要な層の厚さはわずか0.02mm…サランラップ2枚分の薄さだと言われています。強くこすると簡単に壊れてしまうので、泡立てた泡で優しくなでるように「洗う」ことがポイントです。

ボクたちの皮膚は、汗やホコリ、カビ、細菌、アレルゲンなどが皮脂に混じっているので、お湯だけで洗うよりも、刺激の少ない石けんで洗ってあげるといいと思います。

入浴直後の肌は潤っていますが、表面を覆っている皮脂膜が落ちているため、水分が急速に失われていくため、タオルで拭き取ったらなるべく早いうちに「保湿」をしてあげることが大切です。弱くなっている皮膚のバリア機能を保護し、乾燥を防ぎます。

出来るだけ小まめに保湿してあげること、たっぷりと塗ってあげることが重要だと思います。量を少なく、薄く塗ってしまうと患部を十分にカバーできないので、ティッシュを置いてひっくり返しても剥がれ落ちないぐらいが適量だと言われています。

本治(根本治療)は、体の潤い不足を改善する「内服治療」で美肌作り、再発を防止することだと思いますが、スキンケアにより皮膚のバリア機能を高めてあげることで、効果がより高まります。スキンケアは「仮の柱」にはなりますが、直接皮膚を守ることから、効果を早く感じることができます。

コタツが原因で手足が乾燥したり、ホットカーペットや床暖房でも、長時間座っていたり寝そべっていたりすると、皮膚の乾燥を招きます。痒みをおぼえて肌を掻くうちに悪化し、炎症を起こして治療が必要なレベルにまで悪化してしまうこともあるので、長時間の使用を避けることと、小まめなスキンケアが大切です。