こんにちは。

毎年寒くなると、スネや太もも、脇腹、腰などが皮膚のカサついて、痒みに悩まされることがあります。その場合、「肌の乾燥」が原因かもしれません。

加齢に伴って表皮が薄くなり、皮脂分泌量も低下して乾燥しやすくなるため、中高年の人の皮膚はもともと乾燥しやすい状態になっています。

ボクたちの皮膚の角質細胞内にはNMF(天然保湿因子)が存在していて、細胞と細胞の間では細胞間脂質がその隙間を埋めて、それぞれが水分量を適度に調整しているのですが、空気が乾燥する冬は、暖房の影響もあり部屋の湿度も低くなっているので、皮膚から水分がどんどん蒸発して肌の乾燥が進みやすくなります。

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皮膚バリアを構成する重要な層の厚さはわずか0.02mm…サランラップ2枚分の薄さだと言われています。「乾燥」や「こすり過ぎ」でバリア機能が衰えると、角質層がめくれ上がり皮脂膜も減少…。さらに「バリアが壊された!」という信号で、本来は表皮の下にある痒みを感じる神経が角質層近くまで伸び、刺激に敏感になります。そして、細胞やアレルゲンの侵入によっても神経が刺激され、強い痒みを覚えるように…。

予防、改善には、症状に合わせた漢方薬の内服で対応をしていくこと。同時に、スキンケアで保湿をし皮膚のバリア機能を高めてあげることで、効果がより高まります。

痒みを感じる神経は温度にも影響するので、掻く代わりに水で冷やしてあげることは有効です。水で湿らしたタオルを使うのもいいと思います。ですが、氷で冷やすのは冷え過ぎで、そのあと痒くなることがあります。

場合によってはスキンケアで保湿した後、部分的にステロイド外用剤を塗ってしのぐことが必要なときもあります。

また、日常で注意が必要なのは「入浴時」🛀。「ぬるま湯(38~39℃)で優しくさすって洗い、タオルなどの摩擦は避ける」「短時間入浴(10~15分)を心がける」「石鹸、シャンプーなどは無添加、低刺激のものを使用する」「入浴後は保湿ローションや保湿クリームで水分と油分を補う」「保湿は入浴直後、できれば5分以内に行う」などがポイントです。