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中医皮膚病治療とステロイド剤

こんにちは。

先日、「中医皮膚病IP通信講座 2018年スクリーニング&グループミーティング」に参加して来ました。

スクーリングの基本的な内容の主なポイントは「ステロイドと中成薬(中国漢方)」についてだったと思います。

ウチの薬局でもそうですが、店頭でご相談される方の殆どは病院で処方されたステロイド外用剤を使用されています。何年も使用されているケースが多く、中には20年以上…という方も。

ステロイド外用剤を使用されている場合、見た目は皮膚症状が軽微に見えます。ステロイド外用剤を使用している皮膚の状態に中成薬(中国漢方)で対応する場合、隠れている炎症は強い…と判断して、処方を選択する必要があります。

その場合、ステロイド外用剤を完全に中止する方法と、徐々に減量していく方法がありますが、リバウンドなど日常生活における負担や安全面を考慮して、徐々に減量していく方法を選択していく方がいいと考えますし、その考えは今回集まった先生方の中で一致していると思います。

ステロイド外用剤は、治療の「薬物療法」として位置づけられていて、面積や発疹のタイプにより重症度を判断し使用されています。

全体的に赤みがある「重度」の場合、ベリーストロング(5段階中4)ないしストロンゲストクラス(5段階中5)が選択されるようですし、キズのところだけ赤い「中等度」の場合は、ストロング(5段階中3)ないしミディアムクラス(5段階中2)が第一選択されるようです。

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また「部位」によって経皮吸収量が違い、前腕(内側)を「1」とすると、吸収力は上から、頭皮「3.5」、額「6.5」、頬「13.0」、あご「6.0」、背中「1.7」、脇の下「3.6」、前腕(外側)「1.1」、手のひら「0.83」、陰のう「42.0」、足首「0.42」、足の裏「0.14」…。そのため、首から上に使用するステロイド外用剤は、体に使用するステロイド外用剤よりもランクの低いものが選択されます。

ただ、皮膚が壊れている場合の吸収率は「ほぼ100%に近い状態」…なので「部位」で考えることは大切ですが、「重症度」で判断するべきだそうです。

塗り方には「単純塗布」と、2種類を重ね塗る「重層法」がありますが、保湿剤などでしっかりスキンケアをした上から必要な場所にステロイド外用剤を使用する方法が有効であると考えます。

よく、ステロイド外用剤と保湿剤を混合してあるケースが見られますが、その理由として①二度塗りの手間の省略②ステロイド外用剤の力価の配合による減弱③ステロイド外用剤の副作用を軽減…というものだと推測されます。

しかし、実験の報告では、混合しても力価の減弱が認められない、異なる基剤との混合でステロイド外用剤の透過性が変わる、安定性の問題などの疑問点も上がっています。何よりダラダラ塗り続ける原因になると思います。

なので、ステロイド外用剤は単体で、必要な場所だけ使用することをおススメしています。

ステロイド外用剤と中成薬(中国漢方)を併用する場合、中成薬(中国漢方)で「熱」を取り除きながら、ステロイド外用剤を減らしても悪化しないような状態に徐々に持って行くことをまず始めます。中成薬(中国漢方)を服用することで、徐々に体の中の「熱」を小さくしていくイメージです。

「急則治標、緩則治本」の治療方針に則り、急性症状があるときは、まず急性症状を収束させることに専念し、亜急性期に入ってから徐々に本治(補剤)を加えていく…という対応になります。

皮膚症状により「熱」の強さを判断し、重症度を判断して対応することになりますが、ステロイド外用剤を使っている場合、皮膚症状が軽く見えることがあるので、しっかりと見極める必要があります。

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