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劉復興先生の症例から読み解く「帯状疱疹」

こんにちは。

「帯状疱疹」は、水ぼうそう帯状疱疹ウイルスによって引き起こされた急性炎症性皮膚炎で、中医学では「蛇串瘡(じゃせんそう)」と呼ばれています。

「帯状疱疹」は、最初に体の左右どちらかに「ピリピリ、チクチク」とした痛みや痒み、感覚異常が生じます。やがて同じ場所に赤い発疹や小さな水疱が帯状に現れます。神経節に潜伏していたウイルスが再び増殖を始め、神経を伝わって皮膚に到達するために起きる症状です。

水疱は膿がたまった膿疱やただれになる事もありますが、通常、数週間で改善し乾いてくるようです。皮膚症状が良くなるころには痛みもなくなるようです。

でも、患者さんによっては痛みが長く残ることも…。「焼けるような」「電気が走るような」などと表現される激痛は「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼ばれています。ウイルスの攻撃で神経がひどく傷ついた場合に起きる厄介な後遺症です。

先日東京で行われた中医皮膚病IP通信講座のグループミーティング、中医学講師の劉桂平先生の「劉復興先生の症例から読み解く皮膚病治療の経験紹介」の講義の中で、「帯状疱疹」を「肝胆湿熱型」「脾虚湿盛型」「気滞瘀血型」「肝陰不足型」の4型(4つのタイプ)に分けた弁証論治を紹介されました。

先生の考えは、「帯状疱疹」は湿熱毒邪が皮膚に蘊結することにより発生する疾患であり、その治療においての急性期は「火毒旺盛」「湿熱内薀」と関係し、「除湿」が中心である…というもの。なかなか「除湿」と言って「ピンッ」と来ないと思いますが、局所の紅斑や水疱(水ぶくれ)、滲出、びらん(ただれ)などは「湿熱」の症状であるからです。

正気(抵抗力)及び脾胃(消化器系)の状況に応じて「肝胆湿熱型」及び「脾虚湿盛型」に分けて考えるということですが、その人の体質や発病部位、病程の長短などに応じて処方を考える必要がありますし、初期の外感症状が比較的重い場合、疾病後期で邪気が既に取り除かれたが、正気の欠乏が甚だしい場合の対応は違うものになります。

「帯状疱疹」は疼痛(PHN)を伴うことが多いですが、これに対して「活血止痛薬」「通絡止痛薬」「重鎮止痛薬」「毒麻止痛薬」「緩急止痛薬」などを、痛みの重さ、深さに応じて処方に加えてありました。

実際に劉復興先生の症例は重いものが多いようでしたが、的確な弁証で残った疼痛(PHN)も軽減していました。ただ、全体的に使用されている生薬の量が多く、この「量」も効果に影響することも感じました。

今回、貴重な症例から色々と学ばせていただきました。

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