こんにちは。

夏は気温が上がり、発汗量が増え、脂の分泌も旺盛、上気して皮膚も赤くなります。

先日、韓先生のお話にもありましたが、皮膚炎の原因として大きく外因、内因、不内外因の3つに分けて考えるわけですが、外因:季節(気温、湿度、紫外線など)はボクたちの体に影響を与えます。

夏は「熱」を司る「心」に配当されます。

そのため「心」の「熱」が強くなるのは、特に夏…。中医学では「心は血脈を司る」と言われますが、「心」に「熱」があるとき、その「熱」はすぐに「血」に移り、「血熱」になりやすくなります。

「血熱」になると、皮膚の赤みが強くなり紅潮し、夏は汗も出やすく、顔が赤くなります。

中医学では、血の中に「熱」がこもっている状態を「血熱」と言い、皮膚の紅斑、発赤、発疹、出血、発熱、便秘などは「血熱」によるものが多い…と考えられます。

また「アレルギー性疾患」「自律神経の失調及びホルモンのアンバランス」のような疾患と病理変化にも、「血熱」との深い関連が考えられています。

先日も、ウチで脱ステロイドをされた方で、今ではたまに必要なものを買いに来られているのですが、「この時期になると肌が悪化しやすい…」と来られました。勿論、ステロイド外用剤は使用されておらず、スキンケアだけでコントロールされています。確かに顔全体が赤く、首元には掻き傷が見受けられます。聴くと、無意識のうちに掻いて、便秘もあるようです。

皮膚にトラブルを抱えている人には、便がスッキリ出ないなど便秘がちな人が多いように思います。

中医学の考えで「大腸」は「肺」と表裏の関係、「肺」の「異常」は大腸の症状となってあらわれ、下痢や便秘などの病態を招く傾向にあります。「肺」は呼吸器系に加えて皮膚との関係もありますから、便秘が皮膚に対して悪影響がある…ということが、「五臓」と「六腑」の表裏関係から考えても分かると思います。

そのため「大腸を通じさせる」ということは、「肺熱を大腸から取り除く」ことにもなるので、便通は大事なポイントになります。

これらの症状に対しては、「血熱」を冷ますことが大切。「血熱」を冷まし、便秘を解消することを目的とした中成薬(中国漢方)で対応しましたが、これから時期的に増えてくるのかな…と感じました。