こんにちは。

健康の要として取り上げられることの多い「腸内環境」。

腸内細菌が叢(くさむら)のように群がっていることから、腸内細菌叢、あるいは腸内フローラ…と呼ばれており、その割合が「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7」なのが最も健康的だと言われています。割合の多い「日和見菌」を味方につけることが大事になってくるわけです。

ストレスが腸内細菌叢に影響を与える…と言われていますが、まずはバランスの良い食事が何よりも大事です。

「善玉菌」を増やすためには、まずは野菜などをしっかり摂り、食物繊維をとる食生活を心掛けることです。

食物繊維は食品中に含まれる「難消化性成分」の総称で、糖質と食物繊維を合わせて、炭水化物…。そんな食物繊維は、消化されずに大腸に運ばれ重要な生理機能を果たしています。

・腸内環境を整える
水溶性食物繊維は腸内細菌により発酵を受け、短鎖脂肪酸を生成することで腸内を酸性にして乳酸菌やビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えます。不溶性食物繊維は排便の量や回数を増やすため、発ガン性の物質が大腸粘膜と接触する時間を短くします。食物繊維が大腸ガン予防に有効であることのメカニズムも、腸内細菌の働きと関連しています。

・便秘を予防・改善する
不溶性食物繊維は水を吸収し膨らむことで、便を柔らかくし、量を増やします。その結果、排便が促され、便の消化管通過時間が短くなります。

・血糖値の急な上昇を抑える
水溶性食物繊維の粘性により胃から十二指腸への食物の移動は遅くなり、デンプンの消化吸収速度を遅らせます。その結果、食後の急激な血糖値の上昇が抑えられ、インスリンの分泌も抑制されます。

・コレステロールの吸収を抑制する
水溶性食物繊維は小腸内でコレステロールや脂肪酸を吸着し、便の中への排泄を促進します。

・過食による肥満を防止する
食物繊維は消化管内で膨らんでカサを増し、胃の中の停滞時間を延長させることで、満腹感を得られ、食べ過ぎを予防できます。

食物繊維の分類と多く含まれる食品として、

<不溶性食物繊維>
・セルロース…穀類、野菜、豆類
・ヘミセルロース…穀類、豆類
・ペクチン…未熟な果物、野菜
・β-グルカン…キノコ類、パン酵母
・イヌリン…ゴボウ
・キチン・キトサン…エビ、カニの殻
・コンドロイチン硫酸…フカヒレ

<水溶性食物繊維>
・β-グルカン…大麦、オーツ
・ペクチン…熟した果実
・グルコマンナン…こんにゃく
・グアーガム…マメ科グアーの種子
・寒天…天草
・アルギン酸…コンブ、ワカメ
・カラギーナン…紅藻類

日本人の食事摂取基準では、食物繊維の摂取量が若い世代ほど少なくなっていると言います。

食物繊維をしっかり摂ることは、腸内環境を整えることで、病気の予防に繋がることが言われてますので、火を通してタップリ摂りましょう。