こんにちは。

ボクたちの体の機能を制御するホルモンの種類は約70種類以上あると言われています。

中でもアンチエイジングにとって重要なのが「成長ホルモン」。「成長ホルモン」はボクたちが生まれてから成長期にかけて不可欠なホルモン…。「寝る子は育つ」という諺があるように、寝ている間に脳の下垂体から盛んに分泌されます。

ところが「成長ホルモン」の分泌は20歳頃から徐々に減少…。細胞の活性が失われ、皮膚の弾力が低下しシワができます。筋力も低下し、あちこち痛みが出たり、内臓機能が衰えたりします。また、記憶力や思考力もダウン…。

外部から侵入した細胞やウイルスなどと戦う免疫機能も低下…。カゼを引きやすくなったり、肺炎を起こしやすくなります。ガンなどの抵抗力も弱まります。

中医学でホルモンと密接な関係がある内臓は「腎」。

「腎」は、性ホルモンをはじめ、副腎ホルモン、インスリンや甲状腺のホルモンの調整と深く関わるので、「精の貯蔵庫」のようなもの。

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「腎」が衰弱した状態のことを「腎虚」と言い、「腎虚」はひとつの老化…のようなものです。

老化は誰も逃れることはできません。ただし、人の一生は投げたボールのようなもので、そのボールの飛ぶ距離は人それぞれ違います。

いかに遠くに飛ぶか…それは「腎」の力に係っていると考えるのですが、「腎虚」の人は、その飛距離が短い…ということです。

老化を緩やかに、進行を遅らせいつまでも若々しく生きていくために、「腎」を強化してホルモンの調節に役立つのが「補腎」です。

「腎虚」を改善し、健康で楽しく自分らしく人生を全うするための「健康寿命」を延ばすため、「補腎薬」でアンチエイジングを。

「補腎薬」にも体液不足の「ほてりタイプ」に使うものと、エネルギー不足の「冷えタイプ」に使うものとで違います。つまり、「熱」と「寒」に分けて考える必要があります。これを間違えると逆効果になりかねません。

<ほてりタイプ>
◎ショボショボ型…目の疲れ、かすみ目、目が乾く、視力の衰え、頭痛、めまい、肩こり、怒りやすい…など。
(中成薬)杞菊地黄丸など。

◎カサカサ型…鼻炎、カラ咳、喘息、のぼせ、しっしん、かゆみ、アトピー性皮膚炎…など。
(中成薬)八仙丸など。

◎イライラ型…イライラ、不眠、息切れ、便秘、動悸、不安感…など。
(中成薬)天王補心丹など。

◎アツアツ型…ほおが赤い、のぼせ、熱感、寝汗をかく、手足がほてる…など。
(中成薬)瀉火補腎丸など。

<冷えタイプ>
◎フラフラ型…全身的な冷え、顔色が青白い、息切れ、動悸、疲れやすい、血色不良…など。
(中成薬)参茸補血丸など。

◎ゼイゼイ型…冷えやすい、薄い痰、セキ、喘息、免疫力低下…など。
(中成薬)双料参茸丸など。

◎キュルキュル型…体力の低下、食欲不振、胃下垂、腹痛、軟便、血色不良、肉体疲労…など。
(中成薬)参馬補腎丸など。

◎チョロチョロ型…むくみやすい、頻尿(特に夜間頻尿)、顔面蒼白、寒がり、手足の冷え…など。
(中成薬)八味地黄丸、金匱腎気丸など。

「補腎薬」とは「漢方のホルモン剤」と言えます。