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アトピー性皮膚炎の治療は「ウサギ🐇とカメ🐢」

こんにちは。

皮膚病の相談をさせていただいてます。中医学の考えをもとに皮膚症状から原因を突き止めることで、それに合った漢方薬を選んで飲んでいただくもの。

その中では、アトピー性皮膚炎の相談が多い方になりますが、上手くいかなかったケースもあり、色々な先生方の考えなども参考にさせていただき、現段階の考えを書かせていただきます。

アトピー性皮膚炎の治療は「ウサギとカメ」

アトピー性皮膚炎の相談を始めた当初は、「皮膚は内臓の鏡」「皮膚は中から」、漢方相談なのだから内服で治さなければと、あまり外用を重視していませんでした。

早く結果を出すためにと内服の種類も増えました。そんな中、「清熱の漢方」を多くしても、炎症が治まって「体質改善の漢方」に切り替えると症状が不安定になることがよくありました。

炎症をおさえた後に出てくるのは、アトピー性皮膚炎のベースである「バリア機能の破綻したドライスキン」。切り替えの時点から「潤す漢方」「体質改善の漢方」を使用しても遅いのではないかと考え、なるべく早い段階からバリア機能を高めるために「潤す漢方」「体質改善の漢方」を加えるようにすると、切り替えがスムーズにいくようになりました。「ウサギとカメ」のように、一緒にスタートしても🐇ウサギ(清熱の漢方=標治)は早いけど途中でお休み、🐢カメ(潤す漢方・体質改善の漢方=本治)はゆっくりだけど着実にゴールするイメージをもつことだと考えます。

この頃から、外用も見直しました。バリア機能を高めるには外用と内服の両方で皮膚を挟み込む方が効果的ではないか、個々の症状を内服で対処するよりも、外用(スキンケアや必要であればステロイド剤も)の方がコントロールしやすく、効果的で金銭的な負担も少なくて済むのではないかと。

ウチでは、ステロイド剤が効かなくなり来店される方が多いです。初めは悪循環を止めるために、「清熱の漢方」を多くして対応します。ステロイド剤を使用していると皮膚の状態だけでは判断できない場合があり、以前はしばらく同じ量を続けていましたが、今は、皮膚の状態を確認しながらですが、好循環に入っていて「潤す漢方」「体質改善の漢方」の支えがあれば、「清熱の漢方」を減らしても問題ないと考えています。

 内服は痒みが強く出る時間帯に合わせた飲み方をすすめ(夕方から痒みが出る場合は夜多めに)、「潤す漢方」「体質改善の漢方」は「肌が修復される」夜飲んでもらいます。

 痒みだけでも何とかしてほしいと言わますが、「火災報知機と一緒。うるさいからと消しても、また鳴り出します。そこに火事があるからです。警報(痒み)だけを止めてもダメ。」なのです。

もちろん、火を消し止める(本治)には養生が大事です。肥甘厚味、生冷飲食の物、アルコール、タバコなど避けた方がいい物を知ることは特に重要です。

ステロイド剤使用のポイント

ステロイド剤を使用している方は、基本的にそのまま継続してもらいます。ただし塗り方に注意が必要です。ステロイド剤はスキンケアの後に必要な場所だけに使用します。徐々に使用を減らし、漢方薬を調整していく為に、ステロイド剤の使用頻度と量は毎回必ずチェックしています。

 症状が軽い時、もし弱いステロイド剤を毎日使用しているのであれば、ランクを1つ上げてもらい、2~3日塗って落ち着いたら後は休みます。症状がひどい時は傷やジュクジュクを悪化させないように落ち着くまで継続し、落ち着いたら症状が軽い時の塗り方に戻します。ステロイド剤は2日ほど肌に作用する為、1日おきだと毎日塗るのと変わりません。連用すると効きにくくなり、使用しない期間を長くするほど、次の使用時に効果が高くなり止めやすくなります。

 病院ではステロイド剤と保湿クリームの混合を使用するケースが多く見受けられます。「水+油」の保湿クリームと混ぜると、ステロイド主成分の皮膚への吸収がアップします。薄まっているから安心、ではありません。この場合本当に必要なところにだけ使用するか、別々に出してもらうようにしてもらっています。

 ローションはNMF(天然保湿因子)とセラミド(細胞間脂質)、クリームは皮脂膜の代わり。ローションを角質層へ浸透させ、クリームでフタをしてから、必要な部分にステロイド剤を使用するのがよいと考えています。

表 ステロイド剤の塗り方の例(○:ステロイド剤を塗る日、×:休む日)

症状
軽い × × × ×
ひどい × ×
良くない塗り方 × × ×

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