こんにちは。

このところ不安定な天気が続きます。

天気が悪化することで体調が悪くなる方がいらっしゃいます。今日も「朝から後頭が重い」というご相談がありました。

「天気が悪くなると古傷が痛む」「台風が近づくと頭痛がする」など、天気に連動して起きる痛みを「天気痛」と言います。さらに、痛みだけでなく、気圧や気温、湿度の変化で起こる症状全般を「気象病」と言います。

頭痛、神経痛、肩こり、首痛、腰痛、眠気、耳の症状、気分の落ち込み、うつ、不安症など…。寒暖差が大きく気圧の変化も激しい春先、低気圧が繰り返し前線に沿って動き、さらに夏から秋にかけて台風シーズンは、特に注意が必要な時期です。

ボクたちの体の中で、気圧の変化を感知するのは、平衡感覚を司る「内耳」だと言われています。気圧の変化に内耳のセンサーが過剰反応し、その情報が脳に伝わって自律神経のバランスが乱れ、不調を引き起こしていると考えられています。

「雨が降りそうだと分かる」「季節の変わり目は具合が悪い」「乗り物酔いをしやすい」「耳鳴りがしやすい」「耳抜きが苦手」…という人は、気圧の変化で不調が現れやすい傾向にあります。

特に女性の体はデリケート、ちょっとした変化でも敏感に感じ取るので、男性よりも天気の影響を受けやすいそう。それは昔と違い、自然の変化に即して活動・休息することができなくなり、ストレスがかかっている…現代女性を取り巻く社会環境も影響しているとも。

ボクたちの周りの気圧(外圧)が低くなると、相対的に体の外に向かう圧(内圧)が強くなることから、色々な不快な症状が現れるわけです。

「気圧の変化」により、体にかかる物理的な負荷によって、血管が圧迫や拡張して血流などが変調をきたして起こります。低気圧になるのは、高い山に登る…軽い「高山病」に似ています。

低気圧の日は、天気の悪い日。雨☔や曇り☁の日です。つまり、湿度が高い日とも言えます。

「湿度が高い」ということは、中医学では「湿邪」の影響が起こりやすいと考えられます。

自然界では「湿度が高くて風がない」状態…人間の場合では「湿度が高いと気の巡りが悪くなる」と考えられます。「風=気の巡り」ということですが、気の巡りが悪くなることで「水毒」「瘀血」が引き起こされます。

天気に左右されないために、日中はアクティブに、夜はリラックス。規則正しいメリハリのある生活を心がけましょう。「気象」というストレスに負けないように、自律神経を整えていくことが大切です。自律神経を整える生活のポイントは、

  1. ストレスや疲れを溜め過ぎない
  2. 深呼吸を心がける
  3. 睡眠をしっかりとる
  4. ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
  5. 朝から太陽の光を浴びる
  6. ストレッチで血行を良くする
  7. 体を冷やさない
  8. 万策尽きたら諦める 無理をしない

また、耳の周りの血流が悪くなると、内耳がむくんで過敏になると起こしやすくなるということなので、温めたり、マッサージするなど効果的です。

  • 親指と人差し指で両耳を軽くつまみ、上・下・横それぞれ5秒ずつ引っ張る
  • 耳を軽く横に引っ張りながら、後ろ方向に5回ゆっくりと回す
  • 耳を包むように折り曲げて、5秒間キープする
  • 手のひらで耳全体を覆い、後ろ方向に円を描くようにゆっくりと回す

規則正しい生活を送ることが基本ですが、それでも難しい場合、中成薬(中国漢方)や自然薬の出番です。ご相談ください。