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「木の芽時」の時期は、自然の美しさと厳しさが同居しています。

「木の芽時には心が動きやすい」と言われるように、この時期は情緒不安定になりがちで、実際に体の変調をきたすこともあります。

一般に、気温の低下は人間の感情を沈静化し、逆に上昇は不安定にする傾向があります。このため、春になると、モヤモヤした気分や開放的な気分となるため、「季節性うつ病が出やすい…」と言われています。

内臓の機能に関係が深い「自律神経系」には、末梢神経を収縮させ興奮時に促進的に働く「交感神経」と、これに拮抗的に働く「副交感神経」があり、どちらか一方の機能が不十分だと体調の異常が現れます。

「冬は交感神経」「夏は副交感神経」の緊張状態が続くことが多く、春と秋はその移り変わりの時期。加えて、気温が上がってきたとはいっても、時々冬型の気圧配置となって真冬並みの厳しい気温に戻ることがある春は、気温の変化も大きい季節です。気温の大きな変化などに体の調整能力が追いつかない場合は、頻繁に体の変調をきたすことになりますし、リウマチや喘息など気象と関係がある病気は、気象要素が急激に変化するときに病状が悪化しやすくなると言います。

また気象要件だけでなく、就職、転勤、引越しなど、仕事や人間関係の変化が精神的なストレスとなることもあり、身体的、精神的ストレスが加わることで気の巡りが悪くなり、自律神経の乱れを引き起こします。

特に女性の体はとてもデリケートですので、自分では気がつかない程度のストレスでも敏感に感じ取ります。そのため、この時期になると調子を崩す人が多いように思います。

具体的な症状としては、冷え、肩こり、月経不順、などがみられるようです。自律神経が乱れるとホルモンバランスが崩れて、ホルモンのバランスが崩れるともっと自律神経が乱れるという、悪循環に陥ってしまいかねません。

ストレスや悩みの多い現代社会では体調を崩す人も多いと思います。このような場合、病院などで検査しても結果は何も出ず、自律神経失調症と診断されることが多いようです。

中成薬には「気剤」と呼ばれる精神神経安定作用のある漢方処方があるので、おススメです。これらは西洋薬のトランキライザーのように、眠くなったり、何となく元気が無くなったりするような作用はありません。

おススメしたいのが「逍遥顆粒(しょうようかりゅう)」「開気丸(かいきがん)」「シベリア人参」「清香散(しんこうさん)」「ササイサン」など。気の巡りを良くし、自律神経のバランスを取り、ストレスに負けない体を作る漢方薬です。