こんにちは。

面倒がらずに自分の肌を観察し、すぐに対応することがアトピー性皮膚炎の治療にとってとても大事なこと。潤いがあるか、ツヤがあるか、なめらかさはどうか、張はあるか、弾力、血色はどうか…など。「治療50%、患者50%」と言われるように、治療の段取りを経て、症状が良くなっても、最終的に自分の皮膚を管理できるのは本人だからです。

アトピー性皮膚炎の方に、気を付けていただきたいことがあります。

1.さっぱりした和食中心に

皮膚にトラブルがあるときは、さっぱりとした和食を心がけ、「揚げる・炒める」よりも、「煮る・蒸す・ゆでる・焼く」などシンプルなサッパリとした調理法・味付けを。アレルギー症状を起こしやすい食べ物「発物」や、生のもの(魚介類や野菜など)、冷たい飲食などの「生冷飲食」、脂っこいもの(脂身の多い肉・揚げ物・バター・ラードなど)、甘いもの(ケーキ・チョコレートなど砂糖をたくさん使ったもの)、味の濃いものなどの「肥甘厚味」のもの、唐辛子やこしょうなどの「香辛料」、アルコール、添加物の多い食品などは控えめに。

2.皮膚を掻かないこと

痒いから掻きたくなるのは自然な反応です。しかし、掻くと皮膚に絶対に良いことはありません…。爪を立ててガリガリと掻いて皮膚を傷つけてしまったら、積み上げてきたものがフイになってしまうからです。

  • 爪は短く切っておく
  • 指の腹で優しくさすり、叩くように(目の周りを叩くことは避ける)
  • 痒みは冷やすなどすると和らぐ
  • 就寝中は手袋をして掻き壊しを防ぐ
  • 部屋の温度・湿度に気を付ける

3.紫外線を浴びないこと

過剰な紫外線浴は健康な皮膚にとっても毒。特に皮膚のバリア機能の弱っているアトピー性皮膚炎の方には猛毒…にもなりかねます。太陽の光に全く当たらないように…と神経質になることはありませんが、紫外線の強い時間帯はなるべく外出しない、外出しても長袖のシャツをはおったり、日傘をさすのもいいと思います。

4.便通に気を付けること

老廃物の排泄が滞ると、皮膚トラブルの原因にもなります。火を通した野菜をよく噛んで、たくさん食べましょう。食物繊維がポイントです。

5.ストレスを避けること

これができれば苦労はしませんよね。ただし、ストレスがアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることは事実。人によってストレスの原因は様々ですが、少しでも気持ちがラクになるような工夫を…。アトピー性皮膚炎が悪化すること自体も大きなストレスなので、その悪循環を何とか断ち切ることも。

6.感染を予防する

アトピー性皮膚炎の方は皮膚のバリア機能、免疫力が弱っているので、感染症にもかかりやすくなります。そして、その感染症はアトピー性皮膚炎の症状を悪化させます。

7.スキンケア

アトピー性皮膚炎で大事なのがスキンケア。「潤い」「ツヤ」「なめらかさ」「張り」「弾力」「血色」、そのうちどれかが欠けていたら、皮膚のバリア機能が低下して症状が悪化しやすいので、これを見極めながらローションやクリームで人工的なバリアを作らなければなりません。

また、季節によっても気を付けるポイントが変わってきます。