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体質で考える養生法

こんにちは。

中医学では、「気」は生命のエネルギー、「血」は血液およびその機能、「津液(水)」は血液以外の水分およびその機能とし、この「気」「血」「津液(水)」の3つがボクたちの体を支えているとみなしています。

この3つが充実してスムーズにめぐれば、ボクたちは健康を保てますが、不足したり、めぐりが滞ったりすれば、健康の枠から外れていきます。

気虚(気の不足するタイプ)

「気」は元気・気力の「気」と言うように、ボクたちの「活力の素」です。「気」の不足は疲労、倦怠や息切れを感じやすく、冷え性にもなりやすいです。胃や腸の冷えは消化機能が低下し、食欲不振、胃もたれ、軟便や下痢になることもあります。「気」は免疫力、自然治癒力の本でもあり、「気虚」になると、免疫力が低下してカゼを引きやすく、治りにくくなったりします。その他、花粉症などのアレルギー疾患、頻尿、夜間尿、不感症、不妊症などの症状も現れやすくなります。

<舌診👅>

舌は色が淡くて全体は厚く腫れぼったい、舌の縁に歯型がつくことも。

<養生のポイント◎>

  • 体全体を温める
  • 胃腸の消化機能を高め、胃腸に負担をかけない食事を基本に
  • 基本の食性は平性(温めも冷ましもしない)、温性、熱性のもの
  • 火を通して食べる

<避けたい食べ物×>

  • 冷たい飲みものや食べもの
  • 刺身などの生もの
  • 天ぷらなどの油っこいもの
  • チョコなど甘いもの
  • 唐辛子など刺激の強いもの

血虚(血が不足するタイプ)

「血」の働きが不足している状態のこと。血液検査で「貧血」と診断されていなくても、血球細胞の形や働きが悪くて異常な症状を起こした場合も「血虚」とみなします。つまり、貧血一歩手前の状態も含めて広い意味での「血不足」を意味します。

「血虚」になると、顔色が白く艶がなく、めまいや立ちくらみ、手足のしびれ、肌がカサカサして痒くなり、白髪や抜け毛が生じ、女性では生理不順や不妊症などの婦人病を起こしやすくなります。その他、目の疲れや視力の衰え、動悸、息切れ、不整脈なども現れやすくなります。

<舌診👅>

全体的に色が淡くて小さめ。

<養生のポイント◎>

  • 胃腸の消化吸収機能を高め、胃腸に負担をかけない食事が基本
  • 平性、温性を基本に、甘味、酸味を取り入れる
  • 黒い食材、赤い食材を積極的に
  • 偏食を避ける

<避けたい食べ物×>

  • 冷たい飲みものや食べもの
  • 刺身などの生もの
  • 天ぷらなどの油っこいもの
  • チョコなど甘いもの
  • 唐辛子など刺激の強いもの

陰虚(水の足りないタイプ)

「水」が不足して体の潤いが足りない状態を指します。水は「陰陽」の「陰」に属し、体内の陰陽のバランスを保つために「体を潤し、熱を冷ます」という重要な役割を果たしています。

女性は更年期に近づくと、のぼせ、ほてり、カッと汗をかくなどの症状を呈しますが、これも「陰虚」と関係します。その他、「陰虚」の人は痩せ気味、頬が赤みを帯びやすく、微熱、耳鳴り、寝汗が現れやすいです。体の潤いが足りないため、肌がカサカサし、空咳、目の乾燥、口やのどの乾き、コロコロ便などの症状も。

<舌診👅>

舌の色は赤くてときに表面には裂け目があり、苔は少ない、または殆どないことも。

<養生のポイント◎>

  • 酸味と甘味の食材を一緒に使う
  • 平性、涼性を基本に、ときに完成の食材を取り入れる
  • 体を潤わせる食材を積極的に摂る

<避けたい食べ物×>

  • 冷たい飲みものや食べもの
  • 辛すぎるもの
  • 熱すぎるもの
  • 大量の飲酒とタバコの吸い過ぎ

気滞(気の流れが滞るタイプ)

ストレスや精神的な過労に続き、「気」が上手く巡らず停滞した状態のこと。中医学の「気」の巡りは、西洋医学の自律神経の働きと重なります。

「気滞」になると精神的に不安定になり、イライラ、怒りっぽい、落ち込みやすくなります。「気」の巡りを司る臓器は「肝」。「肝」の経絡は体の両側にあり、「気滞」はこめかみの痛み、乳房の張り、両脇の張り、舌の側面の赤みなど体の側面に症状が出やすくなります。また、胃やお腹が張ってガスやゲップが出やすい、不眠、夢をよく見る、のどの不快感、血圧が高くなる、女性では生理不順や月経前症候群(PMS)などに悩まれる人も多く現れます。

<舌診👅>

舌の両側は赤みがあり、苔は薄く、白または黄色くなる。

<養生のポイント◎>

  • 「気」を巡らせる香味野菜を積極的に
  • 香りの食材は加熱を少なめに
  • 「肝」の機能促進する酸味の食べものを
  • 料理には平性、涼性のものを基本食材に

<避けたい食べ物×>

  • 熱性、辛味の強い食べもの
  • ガスの発生しやすいさつまいも、炒り豆
  • お酒の飲み過ぎ

瘀血(血液の流れが滞るタイプ)

血がドロドロして「血」の巡りが悪い状態のこと。「血」の巡りが悪いと、末梢の栄養不足と、老廃物の蓄積から、顔や唇の色が暗い、シミやソバカスが多い、手足の冷え、便が黒っぽいなどの症状が現れます。さらに、血行不良が続くと、慢性的な肩こり、頑固な頭痛や関節痛、女性の生理痛、生理の血に黒っぽいレバー状の塊が混じることが多くなります。

「瘀血」は色々な「病のもと」となり、血のドロドロの状態が続くと、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、子宮筋腫、ガンなどになることが。

<舌診👅>

舌の色は紫がかり、また黒いシミのような斑点が見えます。舌の裏側は太く、ときには静脈瘤のようなコブが見えることも。

<養生のポイント◎>

  • 美食・過食を避ける
  • 適度な運動を心がける
  • 血をサラサラにする食材を多く摂る
  • 体を冷やし過ぎないように
  • 料理には温性、熱性や辛味の食材を

<避けたい食べ物×>

  • 冷たい飲みもの食べもの
  • 肉の脂身などの動物性脂肪、バター、生クリーム
  • チョコなどの甘いもの
  • 味の濃いもの、塩辛いもの

痰湿(水の停滞したタイプ)

水は流れが滞ると、濁ってきます。体の中でも水分代謝が悪いと、余分な水分や脂肪分が溜まった「痰湿」の状態になり、ニキビ、吹き出物、痰、おりもの、ときには軟便や下痢となって体の外に出ようとします。

「痰湿」のタイプの人は暴飲暴食、脂っこいものや甘いものの摂り過ぎ、運動不足の傾向があり、肥満や高脂血症(脂質代謝異常症)になりやすいです。ひどくなると動脈硬化、狭心症、脳梗塞にも。頭が重だるい、吐き気やめまいが出やすい、痰が多い、浮腫みなどの症状も現れます。

<舌診👅>

体が冷えて舌に白いベトベトした厚い苔が見られる「寒タイプ」と、舌に黄色いベトベトした厚い苔が見られる「熱タイプ」があります。

<養生のポイント◎>

  • 食物繊維に富んだ穀物類をよく噛んで食べる
  • 甘味、辛味、鹹(塩からい)味が基本
  • 基本の食性は平性(冷えタイプは温性、熱タイプには涼性、寒性を追加)
  • 食べ過ぎない

<避けたい食べ物×>

  • 肉の脂身などの動物性脂肪
  • チョコや生クリームなどの甘いもの
  • 果物や炭酸飲料の摂り過ぎ
  • お酒の飲み過ぎ、タバコの吸い過ぎ

気・血・津液(水)は健康を支える三本柱

健康を保つ養生法は、中医学の「気」「血」「津液(水)」の考えから体質を知り、毎日の生活や食事の中で足りないものを補い、滞ったものをよく巡らせること。

ただし、これらの「6つのタイプ」が完全に分かれるかというとそうではありません。2つ、3つ複雑に絡み合っている人の方が多く、バランスが大事です。

規則正しい生活を送ることが基本ですが、それでも難しい場合、中成薬(中国漢方)や自然薬の出番です。

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