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ストレスは「肝」を傷める

こんにちは。

これまで長く、医療は感染症との戦いで、人の心と肉体の関係についてあまり重視しなくても治療を進めることができました。しかし、最近のように、感染症で死亡する人が激減し、かわって生活習慣や老齢化が「医の主題」となるに及び、心と肉体の関係が重視されるようになりました。

一方、中医学では、もともと人間を自然界の一部とみなし、人間一人一人は、自然という大宇宙に含まれる小宇宙であると考えてきました。

小宇宙は、小なりといえども1つのまとまりを持っているので、その生命活動は心と体の2つの部分に分離することはできません。このことは「心身一如」とか「気血同源」という言葉などで表現されたりしますが、一般には「病は気から」がピンとくるかもしれません。

「ストレスは、人生のスパイスである」。ストレスの研究者、ハンス・セリエの言葉です。ストレスとは、外から人体に加えられた刺激に対る反応のこと。ほとんどの場合、精神的な負担の意味で用いられています。

そう言っているうちはいいのですが、度を越えてしまうと病気が起こることになります。

中医学では、精神的な苦痛は、五臓のうちの「肝」を傷めるとしており、逆に「肝」が強ければストレスに負けないと考えています。

精神的なストレスは、当然のことながら、まず脳に襲いかかります。ただでさえ脳は体の中で最も大量な血液を消費する臓器…。その上にストレスがかかると、脳は酷使され、更に大量の血液を必要とすることになります。

ところで、この脳の活動を支える血液は、血液の貯蔵庫である「肝」から供給されており、脳が酷使されると、その影響は「肝」にも及ぶこととなります。

人が体を休めるとき血液は「肝」に帰り、人が体を使うとき、血液は「肝」から外へ出て、その仕事を支えます。例えば、目は「肝」から血液をもらって初めて物の形や色が分かり、筋肉は「肝」から血液を与えられて初めて動くことができ、脳は同様にしてものを考えることができる…というのが中医学の経験則です。

ストレスが強く、脳が大量に血液を消費し続ければ、「肝」はやがてオーバーヒートする。つまり「キレる」ということになるわけです。

中医学で考えて「肝」が異常であっても、現代医学の血液検査による肝機能データに異常があらわれるとは限りません。

ストレスに過敏になり、気分的な苛立ちや焦燥感を覚えたり、寝つきが悪くなるなどの一連の症状が「肝」のバロメータです。

ストレスの多い世の中を、できるだけ心安らかに生きるためには「肝」を丈夫にすることが大切。

中医学には「同病同治」という考え方があり、「肝」を強めるためには、動物の肝臓を食べると効果があると言います。また、青い食べ物、例えば緑黄色野菜をタップリ摂るのが良いとされますが、これらの方法は西洋医学からみても合理的であると思います。レバーには吸収しやすいヘム鉄と良質なタンパク質、ビタミンA、β-カロチン、フラボン類など含まれていて肝臓を助けます。

また、睡眠時間をしっかり取ることも大事。「肝」は夜のうちに血液が集めてきた老廃物を処理し、キレイになった血液に貯えられている栄養分を与え、明日の活動に備えています。睡眠は太陽と連動している体内リズムをもとにしているので、できるだけその日のうちに寝ることです。

一般に、化学的に合成された医薬品は、薬効も強いけれど、副作用も出やすいです。化学薬品はある日突然出たものであり、地球上の生物にとって未知の物質。逆に、天然の食べ物や薬物は、人類の発生とともに、あるいはそれ以前から相互に関係を持ち続けた間柄であるので、安全性は高いですし、トリカブトなどの毒物に対しても、加工法を加え、服用の適応がハッキリとし、事故を起こさない工夫が確立されています。

ストレスによって自律神経が乱れ、色々と不快な症状があらわれると、精神安定剤や入眠剤などが用いられますが、それらは一時的ではあり、習慣性のものも多いので、できるだけ食事や中成薬(中国漢方)を用いて切り抜けたいです。

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