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春先はお肌のコンディションが変わりやすいもの。

温度、湿度の変化に上手に適応できずにバリア機能が低下し、一時的に肌が敏感になっている状態のことを「ゆらぎ肌」と呼ばれます。

気候の変化だけでなく、花粉や紫外線などの外部刺激、さらに心身のストレスなども加わると、皮膚の赤み、痒み、カサつきなどの症状が起こります。気温差の著しい季節の変わり目や、花粉が飛ぶ春先は特に「ゆらぎ肌」になりやすい時期と言えます。

若い頃は日焼けをしても、夜更かしをしても大丈夫だったのに、今は…。肌は女性ホルモンの影響を受けやすいため、年齢とともにゆらぎやすいと言われます。また、ホルモンバランスが急激に変化する妊娠・出産・月経前後も「ゆらぎ肌」のリスクが高まります。

さらに、肌の不調は体調不良が原因となることは珍しくなく、心が不安定でも肌はゆらぎやすくなります。

「ゆらぎ肌」は肌が敏感になっている状態なので、肌に負担をかけない必要最低限のスキンケアに留めること。調子の悪いときは洗いすぎない。皮脂は乾燥や異物から肌を守る保護をしているので、洗いすぎはそのバリア機能を弱めてしまいます。また洗顔後は肌の状態に合わせて保湿をするのも大事。スキンケアなどの外用は標治(対症療法)であると考えています。

「肌は内臓の鏡」と言われるように、本治(根本治療)は、漢方薬などで体の潤い不足を改善する「内服治療」による美肌作り、再発防止が必要だと考えており、スキンケアは皮膚のバリア機能を高めてあげる「仮の柱」です。ただし、直接皮膚を守ることから、効果を早く感じるわけです。

「ゆらぎ肌」対策には日々の適切なケアに加え、良い生活習慣が欠かせません。良い睡眠、バランスの良い食事、便秘の改善や禁煙、運動も肌の健康に不可欠です。

つまり、皮膚病に対しては「内服治療」「外用治療と弁証スキンケア」「養生」の三本の矢で対応することが不可欠であると考えます。

春は過ごしやすい季節ですが、気温・気圧の変動や環境の変化、生活リズムを崩すことで自律神経を乱し、不調を招くことがあります。変化が多いこの時期、ストレスは無意識のうちに降りかかっているので、意識的に睡眠や食事をしっかりとって、入念にセルフケアをすることが大事です。