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新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、世界中の研究機関や企業がワクチン開発を急いでいます。実用化には副作用の検証など多くの段階を踏む必要があり、世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は「ワクチンの開発には12ヶ月~18ヶ月はかかる」と記者会見で述べています。

そんな中、大阪府は、府内の大学などと開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンについて、実用化に向けた治験を今月30日から行うと発表しました。

治験の開始は全国初で、まずは医療従事者20~30人を対象に行われ、その後、安全性が確認できれば、10月に数百人規模で治験を行い、来年春から秋の実用化を目指すということなので、本当にその通りになってきています。

ワクチンは病原体を無毒化・弱体化して作成されますが、個人の感染を予防するだけでなく、集団で接種率を高めれば感染症の蔓延を防ぐ効果も期待されます。

一般には基礎研究から動物モデルまでに6年、臨床試験で安全性・有効性の確認に3~7年かけて認可されるのが大まかな流れなのだそうです。つまり、ワクチンの開発には10年前後かかるのだそうですが、今回は緊急性が高いので、初期の臨床試験で副作用がないことが確認できれば、特例で政府に承認される可能性がある…ということですが、実際にそのように進んでいるようです。10倍のスピードで。

「ワクチンが開発されるともう大丈夫!」という風な感じで世間的には捉えられていますが、本当にワクチンは「魔法の薬」なのか?

ウイルスによっては効果が不十分だったり、有害反応を生じたりする場合があるので、課題は多い…と専門家も言っています。作れば必ず効くというものでもないようです。

ワクチンは病気そのものを防ぐのではなく、免疫システムを働かせて病気から体を守る力を得るところに目的があります。もともとの免疫力がしっかりしていないとワクチンを打っても病気への抵抗力を得られない可能性もあります。つまり、コロナウイルスに効く薬は「自分自身の免疫力」であり、病気と闘う力(免疫力)を強化することが大事です。

それでも、新型コロナウイルスのワクチンの実用化に向けた治験行われる…ということは明るいニュースではあるのは間違いありません。