こんにちは。

ジメジメと蒸し暑い梅雨から夏にかけては、水虫がつらい季節です。

代表的な真菌症の1つである水虫は、「白癬菌(はくせんきん)」と呼ばれるカビが皮膚に寄生して起こる病気…。カビは湿気が多く温かい環境を好むため、足の指の間や足裏などに発生しやすく、これが高温多湿の時期になると増殖し症状が強くあらわれます。

中医学では、感染するリスクは体質とも関係が深いと考えます。

水分代謝が悪い人は体内に不要な水分がたまりやすく、「湿」を作ると考えます。「湿」は、言葉のイメージと同様、ベタベタし、カビを作りやすいもので、なかなか取り除きにくいものです。そのため、「湿」がたまりやすいと、感染するリスクも高まる…ということです。

そのため、水虫薬の外用に合わせて、体内の余分な「湿」を除く薬を併用することが望ましいです。「治ったかな?」と思っても、油断すると繰り返しやすい水虫ですが、日頃の養生で水虫に感染しにくい体質をつくることです。

中国の「雲南中医医院」での病棟研修では、水虫の患者さんもいらっしゃいました。日本だと水虫で入院…というのが信じられませんが、中国では水虫の患者さんが実際に入院治療されていて、治療は漢方薬の内服と外用でした。

とはいえ、一般的には外用薬が中心となります。

ウチの薬局にも市販の水虫薬はありますが、変わり種が中国の水虫薬「華陀膏(かだこう)」。

サリチル酸、安息香酸などの西洋薬に、蠟梅(ろうばい)の花やつぼみから抽出した殺菌・抗炎症作用や皮膚の再生作用がある「蠟梅油」が配合され、西洋薬と漢方薬が巧みに組み合わされています。

日本で販売されて約半世紀になる「華陀膏」ですが、実際に「病院で処方された水虫薬よりも効いた…」といういい反応もいただくこともあります。

そんなロングセラーの「華陀膏」ですが、得意なのは何も水虫だけではありません。カカトをツルツルにしたい女性の方にもオススメです。

先日も「一生足がガサガサだと諦めていたけれど、華陀膏をつかったらツルツルになって、生まれ変わったみたい…」とおっしゃるお客様がいらっしゃいました。

足が蒸れてニオイが気になる方は、菌が繁殖しているかもしれません。ちょっと独特の香りがしてベタベタしますが、それも薬効のうちで、菌から足を守る力があります。ただ、キズのあるところはしみる場合がありますので、様子を見ながら使用する必要があります。

「治ったかな?」と思っても、油断すると繰り返しやすい水虫ですが、日頃の養生で水虫に感染しにくい体質をつくることです。

暮らしの水虫対策としては、

・接触感染に注意!タオルなどは自分専用のものを使いましょう。
・酢水(酢と水を同量)に患部を浸したり、洗ったりしても良いでしょう。
・患部はいつも清潔に。蒸れやすい足指の間は、入浴後もしっかり乾燥させることです。
・夏は裸足にサンダルなどで過ごし、足の蒸れを防ぎます。ストッキングも蒸れやすいので、女性は要注意です。

水虫対策は、体質の改善と合わせて、患部をしっかりケアすることも大切です。症状に合った外用薬などを上手に使い、症状を和らげることです。外用薬は、治ったと感じてもしばらく続けることがカギです…。3ヶ月程度を目安に、根気よく使用することです。