こんにちは。

日本人の4人に1人、3000万人以上が「腰痛」に悩んでいると言われています。

他にも、関節の痛みなどで苦しんでいる人を合わせると、どれだけの人が「痛み」で苦しんでいるか分かりません。

現代医学では、こうした「痛み」の原因についてほとんど解明されていません。「腰痛」の約85%は原因不明なのだとか。ほとんどは、腰の筋肉が何らかの理由で炎症を起こしていて、それが痛みを起こしていると考えられています。

中医学では、「腰痛」や「関節痛」などの痛みの症状を「痺証」と呼びます。

この「痺」には「詰まって通じない」といった意味があり、「痛み」は「気血の流れの悪さによって引き起こされる症状」だと考えられています。さらに、「腰痛」や「関節痛」には、体の内と外に原因があるとしています。

体の中の原因は、血流が悪い「瘀血」の状態、また老化などによる「血虚」「気虚」「腎虚」などが関係します。

体の外の原因は、「風」「寒」「湿」の3大素因が挙げられます。この「三邪」が血行不良を起こさせる元凶だというのです。

この体内の原因と外から受ける原因の2つによって、「腰痛」「関節痛」が引き起こされているわけです。

とりわけ「腎」の不足した「腎虚」が腰や関節の「痛み」に影響を及ぼすとされています。

中医学での「腎」は西洋医学でいう腎臓機能のほか、生殖機能、ホルモン、中枢神経系や造血などを担うと捉えられています。加えて、骨の発育や歯など骨格の形成にも関与していると考えられています。

しかしながら、この「腎」の機能は老化によって衰えていくところ。「腎」の衰えにより、骨や関節や軟骨がもろくなり、その周りの筋も衰えて、腰痛や様々な関節痛が出てくるわけです。

特に「腎」は冬と関連があり、冬の寒さによって「腎」の働きは弱り、傷つきやすくなるわけです。

「腎」が冷えて弱ると「手足が冷たい」「腰が冷える」「オシッコが近い」「気力がない」など、冷えを伴う「腎陽虚」と呼ばれる諸症状が出てきます。

こんなときは「参茸補血丸」「牛車腎気丸」「参馬補腎丸」「八味地黄丸」など、体を温める「補陽薬」で対応します。

他にも、関節痛や神経痛に有効な「独活寄生湯」「独歩顆粒」が、血流が悪くなっている「瘀血」が関係する場合には「冠元顆粒」など、「湿」が絡む場合には「防己黄耆湯」「越婢加朮湯」などを合わせることも…。

このように、手助けをしてくれる漢方薬や自然薬などもありますので、気になる方はご相談ください。