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漢方薬の「人参」というと、日本では「朝鮮人参」「高麗人参」と呼ばれている人参が一般的に知られています。人参は疲労回復や病後の体力回復など、体の機能を高め、体を元気にする強壮効果を特徴とします。

「朝鮮人参」以外にも、「シベリア人参」「田七人参」「西洋人参」があり、4大人参と言われています。

その中の「シベリア人参」…ロシアのシベリア地域、中国の黒竜江地域、日本の北海道、朝鮮半島などに生育しています。日本では「エゾウコギ」という名前で呼ばれています。

この「シベリア人参」…「朝鮮人参」よりも優れた「環境適応源」(アダプトゲン)作用があります。

このアダプトゲン(Adaptogen)とは、体にとって有害なあらゆるものに対して、生体を保護しようとする作用です。有害なものとは、例えば酸素の欠乏、厳しく激しい寒冷、ストレス、疲労、放射線…など。生体の適応能力を高めることで、生体を保護します。

特にストレスに対する抵抗力の増加が注目されています。

ロシアの科学者は、ストレスから生き残った動物たちを解剖して、ストレスステロイドの使い過ぎによって発生する副作用の兆候を確かめる研究をしました。そして、傷ついた胃、肥大した副腎、萎縮した胸腺などが、「シベリア人参」を与えた動物ではほとんど見られない…ということを発見しました。

「シベリア人参」は、ストレスのないときは、そのはたらきは僅かしか見られないそうですが、ストレスが生じた場合は、ストレスホルモンが速やかに対応するように作用し、急速に正常に戻っていくようです。

過酷な労働をしている人にも愛用されているようです。極度の過労、宇宙飛行士や深海潜水夫、鉱山労働者…厳しい環境のもと、体力的、精神的にストレスの多い仕事に従事している人などです。

長期間にわたって服用しても、内臓の機能に対して何ら障害、副作用を起こさないので、健康な人にもおススメです。

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「シベリア人参」は、特に精神的な興奮と抑制のバランスを回復する作用に優れており、不眠症や自律神経失調症などに効果がみられ、現代人のストレス社会に最も必要とされる「メンタル・ハーブ」の一つだと思います。