こんにちは。

動脈硬化を防ぐためのEPA(エイコサペンタエン酸)とAA(アラキドン酸)のバランスが注目されています。

北極圏に暮らすイヌイット…心臓病で亡くなる人が極めて少ないことが知られていましたが、その秘訣はEPAになることが分かっています。青魚などに多く含まれる「オメガ3系」脂肪酸のEPAには、血液中のコレステロールや中性脂肪を低下させ、炎症や血の塊(血栓)を防ぐ作用があり、動脈硬化を抑制する…と言われています。

同じ脂肪酸でも、植物油や動物性脂肪に多い「オメガ6系」脂肪酸のリノール酸は、体の中でAAに変化します。現代人の食生活はリノール酸を多く摂取しがちで、その結果AAが過剰となり、炎症や血の塊ができやすくなり、動脈硬化を促進する…と言われています。

ただ、EPAとAAはどちらも体に必要な脂肪酸で、食事からとることでボクたちの体に取り込まれます。動脈硬化を防ぐため…そのバランスが重要と言われています。

EPAは生活習慣予防のため、厚生労働省は1日あたり1000mg以上(18歳以上、男女とも)とるのが望ましい…と言われています。

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そんなEPAは青魚に多く含まれる脂肪酸の一種ですから、EPAが豊富な魚を集めてみました。

鯖(さば)…EPA含有量500mg/100g
「青魚の王様」と言われるほど栄養価が高く、EPAやDHAを豊富に含んでいて、皮膚の健康維持に必要なビタミンB2や脂質、糖質、タンパク質の代謝に不可欠なナイアシン、カルシウムの吸収を調節して骨の成長を助けるためのビタミンD、葉酸とともに悪性貧血を防ぐビタミンB12も多く含まれます。

鰯(いわし)…EPA含有量1200mg/100g
EPA、DHAが豊富です。また、カルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDが両方含まれているのも特徴です。皮膚や髪の維持に必要な栄養素、ビタミンB2も多く含みます。丸干しには、脂質、糖質、タンパク質の代謝に不可欠なナイアシンも豊富です。

鮭(さけ)…EPA含有量850mg/100g
良質なタンパク質やEPA、DHAが、特に皮の下に多く含まれています。また、まとめてとると有効なビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンDなどが豊富です。鮭の身を赤く色づけている「アスタキサンチン」という天然の色素成分は、抗酸化作用に優れています。

秋刀魚(さんま)…EPA含有量890mg/100g
EPA、DHAが豊富です。また、体内に吸収しやすい、良質なタンパク質を含みます。他には、カルシウムやビタミンD、眼精疲労に効果があるビタミンA、皮膚や粘膜の健康に欠かせないビタミンB2、貧血予防に効果のあるビタミンB12が豊富です。

鰤(ぶり)…EPA含有量940mg/100g
厳寒の旬には、EPAやDHA、ビタミン類の含有量がピークに達します。ビタミンB群や、抗酸化作用のあるビタミンE、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも多く含みます。また、血合いの部分には鉄分も豊富に含まれます。

鮪(まぐろ)…EPA含有量1400mg/100g
赤味は高タンパク・低脂肪で、必須アミノ酸がバランスよく含まれています。また、体内の水分を正常に保つカリウム、貧血予防に役立つ鉄、ビタミンB12が豊富です。トロの部分には、EPAやDHA、ビタミンA、Dが多く含まれています。