こんにちは。

先日の広島で日免研の勉強会があり、北陸の中島先生のお話を聴いて来ました。

先生の考えの中に、今後力を入れていかなければならない分野として、「免疫」「肝」「慢性疾患」に加え、「脳」というものが入ってくる…というお話がありました。これからは「脳」を守る…ということを考えていくべきだと…。

たとえば、今までは「慢性疲労症候群(CFS)」の漢方的な原因として「脾気虚」「気虚」「血虚」「水滞」「虚労」「虚寒」が根底にあると捉えられています。でも時代が変わり、ここに「脳の変調」が加わる…ということです。厚生労働省のまとめたCFSの診断基準にも、「精神神経症状」も入っている…ということです。

また、「急性炎症」と「慢性炎症」のお話も興味深いものでした。

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「急性炎症」は、感染や外傷で起こるもので、発熱、発赤、疼痛、腫脹などの症状があらわれます。「生体の恒常性」により収束・消退する…「可逆的な炎症反応」のことで、元に戻る炎症ということです。

それに対し、「慢性炎症」は「不可逆的な炎症反応」…病的な炎症であり、元には戻らない炎症であるそうです。そんな慢性炎症は、太い細い関係なく全身の血管にもあらわれるということ。その炎症の原因となるのが生活習慣であり、もっと言えば「食生活の乱れ」にあるとのことです。たとえば油…ショートニングのようなトランス脂肪酸には要注意です。一方で、いい油は炎症を抑えるようにはたらきます。悪い油や添加物など、注意する必要はあると思います。

この「慢性炎症」…コップに水がたまるように、ちょっとずつではありますが確実にたまってくる…ということです。そして、そのコップの水が溢れると、症状としてあらわれる…ということ。たとえば、ゼンソクやアトピー性皮膚炎など、人それぞれ年齢もバラバラで起こってくる…ということです。それに対し、出てくる病気の治療をするが、食事をおろそかにする…「慢性炎症」を見逃すということは、片手落ちなんだと思います。

つまり、「慢性炎症」の先に生活習慣病、アレルギー、ガン、自己免疫疾患、神経疾患などの病気がある…というものでした。

先生は「脳を守ること」「慢性炎症」に対し、シイタケ菌糸体を利用した発酵食品である「LEM」の可能性について期待をされていました。

今回の中島先生のお話でを聴いて、考えさせられることが多かったです。先生、ありがとうございました。